新入社員にレッテルを付ける愚かしい慣習 今年は「AIチャットボットタイプ」

この「もつ鍋型」にしても2022年の「二刀流タイプ」と同じである。「煮ても焼いても食えそう」だって二刀流ではないか。この手の調査は一体何がしたいのか全く分からない。「新入社員に聞いた理想の上司」の場合は、前年のプロ野球で優勝した監督や、サッカー日本代表監督、さらには教師役で知られる天海祐希らが上位に入る。

要するにいくら時代が昭和から平成、令和へと変わったとしても、「何かレッテルを貼りたい・貼られたい日本人」という性向は変わっていないのである。ちなみに私は1997年入社組だが「ボディーシャンプー型」だ。液体石鹸が爆発的に売れた頃の話だ。解説を見ると「泡立ち(適応性)よく、香り(個性)楽しめるが、肌(会社体質)に会わないこともある。石鹸(従来社員)以外に肌を慣らすことも必要。」とある。

2024年の新入社員は一体何型になるのか。これから11ヶ月も来年の新入社員が入ってくるから予想は無理だが、現時点であれば「ヌートバー型」になるのでは。WBCで日本代表の優勝に貢献した選手だ。その心は「最初はどこの誰ともわからない存在だったが、コミュニケーション能力の高さと気さくさで多くの人から受け入れられる」みたいなものか。(文@中川淳一郎 連載「俺の平成史」)