至極の選挙ロードムービー『シン・ちむどんどん』 「辺野古基地・ひろゆき発言」と沖縄県知事選をダースレイダーとプチ鹿島が掘り下げる

冷笑する世の中と、真っ当な人が真っ当に生きる世の中、どちらを選択しますか。そんな問いかけをされているように感じました。
またタイトルの「シン・ちむどんどん」ですが、沖縄県知事選三候補、玉城デニー現知事、下地幹夫氏、佐喜眞淳氏らの「好きなテレビ番組」に「ちむどんどん」が書かれている事に鹿島さんが注目(こういう重箱の隅をつつくのは鹿島さんの芸と化している。僕も鹿島さんのこの芸には何度も笑わせて頂いた)。

果たして、本当に「ちむどんどん」を見ているのか。三人に尋ねてみるのだがネタバレしないように言うと一人は「見ていない」と言い切るし一人は「多分見ていない」というごまかし方をするし、明確に「ちむどんどんはここが面白い」と言った人は1人だけでした。

ここからも政治家が選挙の時に調子のいい事を言うという一例を暴いてしまっているのですよね、この映画は。

それともう一つ、この映画の見方としてまるで、ロードムービーのようではないかとい感じました。『パリ、テキサス』などのロードムービー好きの僕は、ハっと気づかされました。党派関係なく、選挙事務所を尋ねていく様が、主演二人のロードムービーのように感じられた訳です(既にそういうご指摘があればすみません)。一つの所に留まらないで、選挙の現場へひたすら歩いていく―ー。いい意味での無邪気さ。「あしたのジョー」の両手ぶらり戦法のようにして、各候補に当たっていく。見習いたいものです。
余計なことですが、自民党本部の事務方に『劇場版センキョナンデス』と『シン・ちむどんどん』を薦めておきました。

●8/11(金)〜 那覇・桜坂劇場にて先行公開 & 全世界同時配信
●8/19(土)〜 東京・ポレポレ東中野/シネマ・チュプキ・タバタにてロードショー
https://www.shin-chimudondon.com/(文@久田将義)