卑劣! アポ電強盗殺人 他者をだまして金を取ることに罪悪感なき犯人たちが「ボス」と呼んでいた男

2019年03月19日 アポ電強盗殺人 オレオレ詐欺 殺人 特殊詐欺 逮捕

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 逮捕前、マスメディアは一斉に、犯行は計画的で用意周到に練られていたのではないかと報じていたが、実際は何のことはない。短絡的で無知な若者による刹那的犯行に過ぎなかった。

 逮捕された3人の内、須江拓貴(22)と酒井佑太(22)の両容疑者は特殊詐欺グループの元メンバーで、それによって金銭感覚が欠落しており、他者を騙して高額な金銭を得ることに罪悪感など存在していない。

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 騙しとった金銭は自身のステータスを上げる為に羽振りよく使われて、目立ってしまうことに躊躇や警戒心すらも皆無。全てに置いて無防備なのだ。そのため、そうした噂は地元でもすぐに広まっており、本人たちもそれを楽しんでいるかのようにSNSなどで次々に投稿して見せている。他者を騙した罪悪感が僅かでもあれば、そうした発想が生まれることはないだろう。

 オレオレ詐欺などによる特殊詐欺は、昔から名簿が命と言われており、いかに名簿屋から質の良い富裕層の名簿を買い取るかにかかっている。そうして入手した名簿から、かけ子と呼ばれる役割の人間らがランダムに電話をかけ、脈のある対応をとった相手を引っ掛けていくのだ。

 特殊詐欺が今回アポ電強盗へとより凶暴に変貌を遂げた背景には、銀行などの被害対策があった。つまり特殊詐欺の被害を防ぐ為に、高齢者の高額な金銭を突然1人ですんなり下ろすことを出来なくさせていたのだ。
 それによって、多額の金銭を騙しとることに免疫がついてしまった者たちが次に狙ったのがタンス貯金。確かにこれまでも、何処そこに高額な金銭が眠っているとする情報がアンダービジネスとして売買されていたが、特殊詐欺の手法を応用したことでその幅は更に拡がり、アポ電強盗なる次なる凶悪犯罪を生み出してしまったのだ。

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 逮捕された須江容疑者と酒井容疑者は逮捕前まで、大阪府内のある人物の元で居候しており、その人物を2人は「ボス」と呼び、人脈のなさ故、ボスが現役のヤクザであると信じ込んでいた。だがそのボスも現在、逮捕されており、社会不在を余儀なくされている。

 仮にもし現役の組員と直接2人が何らかの接点があるならば、組員のみならずその組員が所属する上部団体まで壊滅させられてしまっただろうが、2人がボスと慕った人物が逮捕されているというのに、そういった捜査はされていない。

 つまりはそうした情報源すらなく哀れでしかないのだ。その哀れな犯人たちの人生は、罪なき高齢者を死に追いやったことで、2度と再び社会の地を踏むことなくこれで完全に途絶えることとなった。(文◎沖田臥竜)

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