謎のネオアウトロー「ISS」とは何だったのか やりたい放題の無法集団の真相 

写真はイメージです(撮影・編集部)

【前編から続く】
謎のネオアウトロー「ISS」とは何だったのか 雑誌の表紙イラストに警察が血相を変えたワケ | TABLO 

かつて、裏社会やアウトロー雑誌の間で密かに囁かれた謎の集団がありました。名前は「ISS」と言います。TABLOチャンネルではその「ネオアウトロー」と称された「ISS」の取材秘話について、話しています。取材媒体は「実話ナックルズ」(大洋図書・当時ミリオン出版)。取材に同行した編集長久田の話をまとめてみました。

その前に。

事件、格闘技、色々なジャンルで、こちらが苦労して費用、人を使ったり使わされたりして、取材した写真・記事を無断転載しているYouTubeが散見されます。さすがに芸能事務所の写真は使っていないようですが、これは確信犯と見ています。
図版はこちらで撮影したもの。で、音声は自分の声やボイスチェンジャーで変えたものというのがこの手のYouTubeのパターンです。この「ISS」も目線を入れているけれどあからさまに、こちらが撮影した写真を使用してるケースがありました。著作権、肖像権違反です。YouTubeの健全化の為にも、こういった事は止めて頂きたいと思います。

それでは、前編の続きです。談は当時の『実話ナックルズ』編集長久田です。

「『実話ナックルズ』発売後、一週間くらい経った頃ですか。広島県警から編集部に電話があったのです。僕が受けました。確か警部だったと思います。用件は『実話ナックルズ』の編集長はあなたか。取材したものに対して話を聞きたいというものでした。それはまだいいのですが、次のセリフに少し驚きました。『この表紙の人物のズボンに何があるか分かりますか?』というもの。僕は拳銃ですね、と答えたのですが、そこから警部が食いついてきました。『本当にこの拳銃をさしていたのか』と聞いてくるのです。なので、『これはイラストレーターのアレンジです』と答えました」

「けれども警察は強引に『とにかく、貴方の話を聞きたい』との一点張り。そして『明日、東京のそちらの編集部に行くから話を聞かせて頂きたい』と言います。僕は『話なら今、しているからこちらまでご足労しなくても良いですよ』と答えるのですが『行きます』と強引でした。『頼んでいないからいいですよ』とまで言ってのですが、結局根負けして、明日にアポイントを入れる事になりました」
「実はその前から、たまに警察から任意で取り調べさせてくれ、という案件はありました。埼玉県警、警視庁、それと当時ミリオン出版があった所轄の神田署とかですかね。けれど広島からわざわざ一日おいてくるパターンは始めてでした。その翌日、剣呑な警察官、名刺入れを探せば良いのですが警部と警部補だった気がします。マル暴(組織犯罪対策課<部>)だったでしょう」