「人を刺してくる」と母親に告げて出て行った娘 裁判では「みんな私を見て笑う。ふざけんじゃねえ」と激昂
犯行動機は、「人を殺して刑務所に入りたかった」というものでした。
事件当日、彼女は台所から包丁を持ち出し同居している母親に「人を刺してくる」と告げて外出しようとしました。包丁を持ち「目つきが変わっていた」娘を止められなかった母親を強く責めることはできません。母親は娘が家を出てすぐ110番通報をしました。
前にも彼女は刃物を持って外に出たことがありました。その時は不起訴になり、彼女は措置入院させられましたが、退院後すぐ今回の事件を起こしました。このようなことを繰り返す原因は彼女自身の軽度精神遅滞と、10代のころ使用していた覚醒剤の後遺症に起因する幻覚・幻聴でした。
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「なんか、昔私が援交やってた話が駅の方から洩れてきてイヤガラセ受けました。頭きた。男がふざけたこと言ってて(幻聴)、もう男みんな死んでほしい。世の中がふざけててこうなったんです。こうなったのも全部いじめてたやつらのせいですよ。小学校、中学校、ずっといじめられてました。こんな世の中、許せないです。何も経験してない人には絶対わからない」
被告人質問では質問された内容と関係のない話をずっとまくし立てていました。
その様子を見て検察官が弁護人に、
「責任能力は争わないんですか?」
と確認していました。精神科医の鑑定結果では責任能力はあるとされています。彼女は公判中、ずっと怒り続けました。
「お母さんがもっとちゃんと止めてくれればよかったんですよ。こんなことで捕まるなんてバカバカしい。警察も憎い。みんな死んでほしい。わかりますか? 悔やんでも悔やみきれない人生だってあるんですよ!」