芸人の私が考える「闇営業」とは 今は芸人がコンプライアンスを守る時代に|プチ鹿島
ここで言う「権力者」が大げさなら、どこかの「社長さん」に置き換えてもいい。社長をヨイショし、楽しませる。気持ちよくさせる。それでお小遣いをもらいご飯も食べさせてもらう。観客に向けるエネルギーを「1人」にしぼって実践する。
座持ちの良さがあれば公式の仕事がなくても食いっぱぐれない。なんならよっぽど旨いものを食べてるし、派手な世界を知っている。そんな芸人を見たりエネルギッシュな“活動”の話を聞くと、たぶんこれが本来の芸人の姿なんだろうと秘かに思ってきた。
なぜこんなことを書くかと言えば私はそういう芸人を尊敬してきたからだ。タフだなぁと。
私は社長を見つけたり、ヨイショしたり、そういうことはめんどくさくてやらなかった。いや、できなかった。そんなことをするくらいならアルバイトをすると言ってきた。実際、私の30代はバイトだらけだった。
これは決して己の清廉さの自慢ではなく、芸人としての「甲斐性なし」の話をしている。芸人のバイトも闇営業なのである。