柴又女子大生殺害事件 犯人による痕跡がこれだけあるにもかかわらず未解決となった“三大コールドケース”の一事件

現場となった家は取り壊されて、消防団の格納庫となっている。道路に面した場所には、被害者を弔うため順子地蔵が置かれている。

この事件も世田谷の事件と同じく、犯人のDNAや犯行に使ったロープなど犯人に結びつく証拠が押収されている。最近では、過去に迷宮入りした事件が、DNA鑑定により、解決したケースも少なくないことから、犯人逮捕につながることを願わずにはいられない。

現場から駅への帰り道、町内会の掲示板には、情報提供を求める順子さんの写真がのったチラシが貼られていた。その悲しげな顔を見ると何ともいたまれない気持ちになったのだった。(取材・文◎八木澤高明)

あわせて読む:岩崎隆一容疑者と宅間守死刑囚の共通点 小学生を襲った二人の悪魔の「心の闇」|八木澤高明