関西電力に電凸 「会長と社長が辞めない理由は何ですか」「電気料金は下げないのですか」等を聞いてみた
「森山氏は原子力立地町の有力者として、地域対応上の助言・協力をいただいた方であります。昭和50年代に高浜3、4号機増設の誘致や地域のとりまとめ等について、多大な協力を受け、それ以降、原子力事業が円滑に進むよう良好な関係を築いてきました。東日本大震災以降、原子力の早期再稼動に向けて大規模な安全対策工事が実施される中、地元の有力者である森山氏との関係悪化を避けて、原子力発電所を安定的に運営したいということが、役員等に伝達・認識されていました」
――森山氏の死後に事態が表沙汰になってから調査結果を発表するような体制で再発予防できるのでしょうか。再発予防のために第三者委員会等でコンプライアンス強化等、具体的にどのような手法をとるのでしょうか
「以下の再発防止策を実施しているところであります。
(1)対応困難な状況に対し組織として対応する方針の徹底社外からの無理な要求に個々人が非常識な対応を迫られている場合には、その事実を共有し、協議の上、組織として毅然と拒否するなどの対処を行う旨の方針を役員間で徹底する。
(2)役員層の意識向上
役員層に対し、本件事案を共有し、再発防止を徹底する場を設ける。
関係先との節度ある付き合いをはじめ、コンプライアンスを再徹底するとともに、
上記(1)の方針を徹底し、長年に亘り問題が続いた場合に組織として対処・是正することを確認する。
(3)コンプライアンス推進の強化
○全社でのコンプライアンス推進強化
原子力部門をはじめ、全社でコンプライアンス・マニュアルについての理解の徹底を図るとともに、コンプライアンスの推進を強化する。
・現状やむなしという前例踏襲主義の企業風土の改善
・関係先との節度ある付き合い
・平成26年の送電工事談合事件で得た教訓の再周知
○コンプライアンス上の問題へのサポート力強化
・役員層に対して、困難な問題があれば、コンプライアンス部門に相談することを周知し、
コンプライアンス担当役員は、躊躇せず外部委員や専門家と相談・協議しながら対応する。
・一般社員に対して、コンプライアンス上の問題・疑問があれば、自分で抱え込まずに、
上司あるいはコンプライアンス相談窓口に相談するよう、研修や各種媒体を通じて再周知を行う。
・その前提として、個々人が問題事象について報告・相談できるよう、
コンプライアンス相談窓口を強化し、個々人の報告や相談をきちんと受け止めることのできる体制を構築する」