渡辺謙、真田広之、赤西仁…だけではなかった 日本で8年間、役者として日の目を見なかった俳優がアメリカへ渡り成功|前編

HBO GRISSE “Ryuichi”役

アメリカの人気アクションドラマ『S.W.A.T.』(CBS)が初のアジアロケとして、日本・東京を舞台にしたエピソードの撮影を先月敢行し、来年全米放送のシーズン3で放送されることが報じられています。ヤクザの組長役として出演の竹嶋利仁(たけしまとしじ)(47)さんにインタビューしました。

「リアリズムを重要視するハリウッドでは日本の作品で見られる人を威嚇するような演技は好まれません。普通で居ることを求められるのです。監督とじっくり話し合い、キャラクターを確立して行きます。監督も同等の立場で俳優の声をしっかりと受け止めてアイデアを出します」(竹嶋さん)

インタビュー場所は、竹嶋さんが宿泊する五つ星ホテルのカフェ。

「4つ星以上のホテルがいつも用意されています。飛行機による移動は、ビジネスクラス以上です」(竹嶋さん)

なんとも快適でセレブな環境は、ユニオン(労働組合)が保証してくれるようです。アメリカでは、プロとして活躍する俳優はユニオン(労働組合)に属し、労災、労働時間、休憩等が定められているそうです。制作プロダクションは、そのルールを守るように義務付けられています。

「出演料も役の大きさによって最低賃金が決まっています。撮影時間が延長したらオーバータイムに応じた追加の報酬、出演番組が再放送されたら、再放送料などもきちんと支払われます」(竹嶋さん)

20年前に日本で俳優をしていたときには、出演料が3000円ということもあったそうですが、アメリカでは、エキストラだけで人並み以上の生活ができる報酬を得ている人もいるそうです。

 

参考記事:村西とおる監督を描いた『全裸監督』がNetflixでドラマ化 著者の本橋信宏氏と対談|平野悠 | TABLO