自転車のながらスマホで通行人を轢き殺した女性 なぜもっと取り締まれないのか? 裁判所で被害者遺族が悲痛な叫び
中村さとみ(仮名、裁判当時31歳)は焦っていました。
助産院の予約を9時から取ってあるのに、時刻はすでに9時10分になっていました。もう10分の遅刻です。しかも助産院の場所がよくわかりませんでした。いつも通っている助産院の予約が取れなかったため、この日は今まで行ったことのない助産院の予約を取っていたのです。
彼女は自転車をこぎながら右手でポケットからスマートフォンを取り出し、地図アプリを開きました。そして道順を確認し終え前を見たそのときに事故は起きました。
「危ない!!」
とっさに左手一本でブレーキを握りしめましたが間に合いませんでした。
道を歩いていていきなり自転車に衝突された被害者はその場で転倒しました。打ち所が悪かったのか、起き上がる気配はありません。
被害者はその後すぐ病院に搬送され緊急手術を受けましたが、翌日亡くなりました。
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