『パラサイト』だけじゃない! 韓流ラブコメ『愛の不時着』が描いた北朝鮮のリアル……金正恩夫妻もこっそり見ている!?

「北朝鮮では、1990年代に起きた『苦難の行軍』と呼ばれる未曽有の大飢饉を境に、社会主義計画経済と配給制が事実上、崩壊しました。その後はチャンマダンと呼ばれる市場の広がりでなし崩し的な市場経済化が進み、貧富の格差拡大が進んでいる。富裕層の購買力は、日本や韓国にも負けておらず、海外の高級ブランドを身につけている女性も少なくありません。ドラマでは、平壌の最高級デパートの社長令嬢、ソ・ダンと彼女を取り巻く面々のリッチ・ライフが描かれていますが、決して大げさなものではないんです」(同)

では、北朝鮮の現実を知る人々の反応はどうか。10年ほど前に脱北し、今はソウルで会社を経営する30代の男性が話す。

「私は北朝鮮北部の出身で、平壌に行ったことはありません。脱北してから時間も経っていますから、当時と今とでは北朝鮮の様子も変わっているでしょう。でもそういった点を踏まえても、何と言うか、このドラマは皮膚感覚で面白い。100パーセントとは言えないまでも、エンタテインメント作品としては素晴らしい出来だと思いますね。毎回、やはり北出身の妻と楽しみにしていたのですが、終わってしまってガッカリです(笑)」

また、4年前に脱北したという20歳の女性も「チャンマダンでの商売のやり取りとか、ものすごくリアルです。友人の間では、『愛の不時着』の話題で持ち切りです」と称賛する。