「経済は終わり、ストレスだけ」 日本より深刻な韓国の新型コロナ事情 現地レポート 映画『パラサイト』の快挙で湧いた国内は一転
「上半期は終わった」
影響は随所に出ている。中でも経済は深刻だ。
大きい話からすると、韓国銀行は第一四半期がマイナス成長となる可能性に言及した。自動車、流通、観光といった産業の損害は最低でも数千億円とされる。さらに『パラサイト』で脚光を浴びた右肩上がりの映画業界も、劇場はガラガラだ。稼ぎ頭であるK-POPのコンサートも軒並み中止となっている。
筆者の身近な例では、2月下旬から3月に予定されていた飲み会や会合が全部中止となってしまった。韓国の3月は日本の4月にあたる。つまり、学校では入学・始業の時期であり、会社では新年度の始まりでもある。本来ならば勢いづく時期にコロナウイルスが直撃したせいで新規プロジェクトも激減するだろう。大企業に勤める友人は「上半期は終わった」と筆者に毒づいた。
3月2日に始まるはずの学校も始業が3週間延びた。学童保育があるとはいえ「大変だ」という親世代の嘆きはSNSにあふれている。
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背景に「政府と宗教」
ではなぜ、ここまで韓国にコロナウイルスが広まったのか。理由は二つある。