コロナウイルスは70代で喫煙経験者の致死率が約20% 「孫を会わせたい」「実家に帰る」は最も避けなければいけない行為|医療関係者座談会

B 若い人同士…たとえば30代夫婦に幼児が2人みたいな家族がいたとして、もし全員感染したら全員が生き残る確率は単純計算で99.2%以上。コロナは重症率が20%ぐらいだったと思うので、そのうち誰かは入院するかもしれませんが、人工呼吸器が余ってるうちは…、爆発的すぎる感染者で医療崩壊を起こしていなければ、入院して2〜3週間治療したら後遺症なく退院できると思います。

C そうですよね。どうしても子供を一番に守らなければというように思ってしまいますが、今回のケースで一番弱い存在は高齢者です。例えば70代は10%程度の死亡率ですが、特に合併症を持っている人や喫煙経験者はタバコによるベースの呼吸障害があるので、おそらくかかると20%以上の死亡率がある。家族にそのような方がいらしたら、社会の60〜70%が感染する中で、いかに感染から身を守るかが最重要。将来出てくるワクチンを打てるまでは、皆で感染を防いであげる努力をしなければいけません。

A そう。特に若年者はウイルスに感染してもほぼ無症状や軽度の風邪症状で経過することが多いことも知られていて「元気だからコロナじゃない」が通じないウイルス。なので、高齢者の命を守るためにも孫のお守りをしたり田舎に遊びに行ったりは、事態が収束するまでは控えたほうが良い。

C 本当に、ヘタすれば一生会えなくなってしまう可能性がありますからね。ここはぐっと我慢していただくしかありません。

 

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A 現在、日本ではコロナウイルスは指定感染症に指定されていて、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じ2類感染症と同等の措置が取られているよね。患者を診断した医師には報告義務があって、都道府県知事の勧告で全国約400の指定医療機関への強制的な入院措置が行われているが、感染者が増えるとこれらの病院が対応できなくなるのは必至。

となると『診断=隔離』の2類感染症対応では限界があるので、インフルエンザウイルスのように開業医が初診対応する流れにして重症例のみを大病院が入院管理するような形にしないとすぐに大病院がパンクする。現状、発熱患者レベルで最初から軽度の患者も含めて全て指定医療機関へ行かせているようでは、早々に大病院の医療者は疲弊するし病院も受け入れが困難になり、医療崩壊をきたす可能性は限りなく高い。

B そうですよね。新型コロナをありふれた病気としてインフルエンザや感染症胃腸炎などの5類感染症に置き換えて、軽症の患者は近くの開業医が診察するというのが今後のスタンダードになってくるし、しないといけないと思います。それにしてもこれからの診療、いったいどうなるのだろうか…。(構成◎編集部)

 

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