「あの人なら、殴ってもいい」 物腰柔らかな青年が法廷で放った衝撃発言 何が彼をそうさせたのか?
イジメの話題になると「そんなところに行かなければいい。逃げればいい」などと簡単に言う人がいますが、あまりにも想像力を欠いた意見です。
それができるなら誰だってそうするに決まっています。
他者から見て理解できようができまいが、当事者の中に逃げられない事情があるから逃げないのです。単に「逃げろ」と言って解決などするはずもありません。
彼には先述の通り両親はいません。相談できるような友人もいないそうです。
事件当日、彼が見たのはお婆さんを大声で怒鳴り付け罵倒している被害者の姿でした。
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お婆さんは路上でタバコを吸っていて、それを被害者は咎めていたようです。
たしかに路上喫煙は悪いことです。咎められるのは仕方ありません。しかし、被害者のしている行為は注意の範疇を逸脱していました。有形の力を行使していないにせよ、それは明らかに暴力と呼ばれるものでした。
自分の正しさを振りかざしながら弱いものを痛めつける快感に酔いしれている被害者の姿が、彼の中でいつも自分に暴力をふるう同僚や上司と重なりました。
その時、彼が今まで溜め込んでいたものに火がつきました。
「あの人なら、殴ってもいい」