感染拡大の原因とされる『エピセンター』とは何か 可及の対策をとらなければ「来月は目も当てられない状態になる!」

大人の事情により対策を打つのが難しい

だからこそ、大元である「エピセンター」の“制圧”を進めていくべきということなのでしょう。

それならすぐに対策したらいいと思うかもしれませんが、いろいろな事情で厚生労働省や医療機関が単独で進めるのは難しいようです。

例えば、感染検査は厚生労働省が指定した検査所でないとできないため、何万件できるという検査能力のある機関や企業があっても、任意で検査できないのだとか。

そういった大人の事情や法律的な制限みたいなものを鑑みると、国会しか先頭に立って動けないんですというのが児玉教授の見解でした。でないと、冒頭の「目を覆うような事態になりますよ」ということになるわけです。

ちなみに、参院予算委閉会中審査の翌日(7/17)に内閣府の新型コロナ担当大臣(全世代型社会保障改革担当大臣)・西村康稔氏の定例記者会見が行われました。

そこで、前日審査で児玉教授が語った懸念を受けての今後の対応策について記者から聞かれると、「今の感染状況に対して、あるいは今後の感染がどのように広がっていくかについては」と答え、「極端な楽観論はないが、当然、誰にもわからない。神のみぞ知るという部分がある」と述べました。

国も“大人の事情”でやれないということかもしれませんが、それではどこがやってくれるんだろうと…。

少なくとも、私たちは「エピセンター」の危険性を念頭に置いて、これまで以上に自粛や自衛の意識を高めていく必要がありそうです。(文◎編集部)

 

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