強い怒りと呪い…関東某所に佇む恐怖の「黒い家」 一体何が奇怪な住宅を生み出したのか|『どうした!?ウォーカー』連載 第61回

焼け焦げたかのように真っ黒になっている2階建ての住宅。これが火災によるものでなく色が塗られているものだということは、塀までが真っ黒に塗られていることから察することができます。そこに白や黄色で殴り書きされたメッセージの数々が、強烈におどろおどろしい印象を醸し出しています。そして「恐怖政治とケイサツ、走れなくする」「家が削られ、骨が消える」「ニセ電波は金になる」「頚椎切除。せきずい切断、首から下を使えなくするために」といったようなメッセージには、強い怒りや呪いにも似た意志が感じられるところがまた恐ろしい。

 

 

漫画「グラップラー刃牙」の家を彷彿させるような容貌で、窓や扉が抜け落ちている部分が多いことから、現在は無住の家とも近所で噂されていたようです。また、誰も住んでいない廃墟と誤認した若者などが肝試しに家の中に侵入するなど、心霊スポットとしての噂もチラホラ。しかし、近づいてみるとラジオのような、はたまた自身で録音したような音声が流れていて、ここが廃墟ではないことを訴えかけています。

 

 

近所の人によれば妻を失ってから、家主自身もこの家も電波を帯びるようになっていったということですが、実際に話を聞いた人によると飼い犬が死んでからだという話も。いずれにしても、大きな喪失を埋めるようにこの家にはメッセージが増えていったようです。近隣からの被害の報告はないといいますが、不可解でホラーめいた姿は、それだけで周囲に威圧感のようなものを振りまいています。

参考記事:チャーハンが無性に食べたくて、チャーハン付きチャーハンを注文した僕に見えた世界 もはやこれは「食べる哲学」だ in京都