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タイのパタヤで日本人振込詐欺集団15人が逮捕されました。「有料サイト未納の件」で電話していたようですが、古い。手口が古い。8年くらい前の手口ではないでしょうか。とは言え、最近2年くらい前までこの手の詐欺は横行していたので、あえて電話してみたことがあります。
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更に遡ること10年前。梶山グループという大物詐欺集団にインタビューしましたが(トップの梶山進という人間は『闇金の帝王』と言われ、資産は何兆円という説もあった)、当時はオレオレ詐欺と言われ始めた頃でした。電話をしていた人間は元ギャングだったりで、現在では準暴力団(半グレ)と言われるグループでした。
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さて、タイで逮捕された集団は一体、何者でしょうか。元指定広域暴力団組長に彼らの正体を聞いてみました。
「ネットで募集したと聞いているけどね。ヤクザの若い衆がやっている可能性もある。確かに手口は古いけど30代で何十億円稼いでいる奴もいる。今度の事件とは別だけど福建省あたりから連れてこられた奴もいるよ。ヤクザの仕切りが多いのは確かだね。ネットに詳しい若い衆がいれば稼げるだろ」(関東の元指定広域暴力団三次団体組長)
とは言え、振込詐欺などの案件は準暴力団(半グレ)のシノギと言われていました。が、最近は不景気。手を出すヤクザもいます。
関西の元指定広域暴力団二次団体組長は、
「半グレの仕業ではないみたいだね。日本から不良(ヤクザの通称)がやって来て仕切っていたんじゃないのか。今はヤクザも地に落ちたから何でもありだからな」
と苦笑します。以前、元三代目山口組若頭補佐・元一和会副会長兼理事長加茂田重政氏にインタビューした事があります。「三代目田岡組長から教えてもらった事は何ですか」と。答えはシンブルでした。
「弱い者いじめはしない。堅気をいじめない」
振込詐欺は弱者をターゲットにしています。このような世の中で無くなる事を切に願います。(文◎久田将義)