揺れる体操協会
先月29日、体操女子リオデジャネイロ・オリンピック代表の宮川紗江選手が、会見を開き速見佑斗コーチの暴力的指導や処分を不服とするコメント、及び速見コーチの暴力的指導を認めるよう日本体操協会側から高圧的に求められたパワハラについて告発した。
この告発を当初、塚原千恵子女子強化本部長は「全部ウソ」と否定し、宮川選手との応対時の無許可録音素材を公開するなどしたが、その後は「宮川選手に直接謝罪したい」と態度を一変。宮川選手側はこの謝罪申し入れを拒否するといった攻防が今なお続いている。
さらには宮川選手が「スポンサーと二重契約していた」という真偽不明な情報が飛び交い、もはやこの問題は混迷を極めている。
特徴的なのは、宮川選手をバックアップする声が大きく、体操業界の歴代メダリストや元日本代表選手からは塚原夫妻の独裁体制に対する苦言やパワハラ体質だけでなく、一部の企業チームと結託し、有力選手の引き抜き工作を主導していたことなどが暴露されている。
これに対し、協会側は以前から速見コーチには暴力的指導だけでなく契約に関しても内容に違反する行為があったため、今後の契約解除が前提にあったという主張を展開している。
そしてまた新たに持ち上がった疑惑は、塚原本部長による元体操女子日本代表選手たちへのパワハラ疑惑。
いち早く宮川選手支持を表明した2012年ロンドン五輪体操女子代表の田中理恵氏は、選手時代にリハビリを行っていた際、「試合に出場できないなら、中途半端なことやっていないで、早く辞めてタレント活動にでも専念すればいい」といった暴言を吐いていたという証言や、同じく元体操選手の信田美帆氏には、1987年の世界選手権時、着地に失敗して脳震盪を起こしている最中に何度も頬を平手打ちしていたという証言が出されるなど、苦しい立場に追いやられている。
「女帝のようになってることは間違いないんだから 出ていって頂くのが正解でしょう」
「塚原さん もう年だから、これ以上晩節を汚さずに 身を引いたらどうだい?」
「これは女山根」
「全て悪気なしにやってるのが大問題なのでは」
「塚ハラ」
「こういう組織は任期決めないと腐敗するわ」
「決定権持ってる親族が何人もいるとかも腐りやすい。公益財団法人なんだから誰が見ても公正なシステムにしないと疑われても仕方ないわ」
このあと、渦中の速見コーチが会見を開く。体操業界はこの騒動を機に体質改善のウルトラCを決めることはできるのだろうか。(文・編集部)
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