TwitterとFaceBookがリベンジポルノとヘイトスピーチ対策へ

2015年04月09日 FaceBook Twitter ヘイトスピーチ リベンジポルノ

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 別れた相手に裸や下着の画像、場合によっては性交中の動画などをばら撒かれる、いわゆる "リベンジポルノ" が問題視され、日本では昨年11月にリベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律) が成立した。今年3月11日には、元交際相手の女性の裸の画像などをネット上にアップしたとして、鳥取県の男がリベンジポルノ防止法違反容疑で逮捕されている。

 こうした動きはネット上のサービスにも見られ、まず3月11日にTwitterがルールを改め、被写体の許可無く画像などを掲載する行為を禁止した。 該当する部分は下記の通り。

※以下『』内の文章はすべてTwitterのサポートページ内『ポリシーと規約違反』 https://support.twitter.com/groups/56-policies-violations# より引用

『個人情報:クレジットカード番号、住所、社会保障番号をはじめとする国民識別番号など、他者の個人情報または機密情報を、本人の承認や許可の表明なく公開、投稿することを禁じます。また、撮影されている人物の同意なく撮影または配布された、私的な画像や動画を投稿することを禁じます。』

 またリベンジポルノに限らず、Twitterでよく見られる個人攻撃に対しては、下記のようなルールが設けられている。

『特定の人物に向けた嫌がらせ行為:特定の人物に向けた罵倒や嫌がらせを禁じます。特定の人物に向けた罵倒や嫌がらせに該当するかどうかの判断では、以下の点が考慮されます。

・1人のユーザーへ複数アカウントからメッセージを送信している場合

・他のユーザーに攻撃的なメッセージを送信するためだけにアカウントが使用されている場合

・報告対象の行為があまりに一方的である、または脅迫を含んでいる場合』

 さらに嫌がらせに関するポリシー等も改変されており、こちらはいわゆるヘイトスピーチなどへの対策も盛り込まれている。

 Twitterを使った特に悪質な嫌がらせ行為の殆どは、これらの内のどれかに抵触していると考えられるため、リベンジポルノに限らず、SNSリンチの類も被害者が訴え出れば相手のアカウント凍結までは期待できる。 そこから先も、弁護士に依頼するなどすれば 【発信者情報の開示→個人特定→訴訟】 と話を進められるのだが、Twitterの場合は違反通報を自分の手で行えるので、まずはそれを試してみるべきだろう。

※違反通報の方法

Twitterを立ち上げ、ヘルプをクリックする。

→ サポートページの中の『ポリシーと規約違反』の項目にある『違反を報告する方法』をクリック

→ 詳しい説明が書いてあるので、自分の受けている被害に該当する項目に沿って作業を進める

 さて、このTwitterの規約改定に1週間ほど遅れて、今度はFaceBookも利用規約を改めた。 こちらもTwitterと同様に特定個人に対する攻撃や、差別的な表現、またリベンジポルノ等への対策が盛り込まれており、アカウントの凍結・削除といった対応が期待できる。

 これにより、少なくともSNSを使った他者(一般市民) への攻撃はすべて封じられたと考えるべきだろう。 被害者がその気になれば、身元特定までは割と簡単に到達できるので、くれぐれも 「ネットは匿名だから」「みんなで石を投げてれば安全」 などという甘ったれた考えを持たないように。

 最後に余計な一言を付け加えるが、勘違いして欲しくないのは "公人" への批判・非難はこれに含まれない点だ。「ヘイトスピーチ禁止法で反政府デモを取り締まろう」 と口走った議員や、ニコ生で他党の政治家に対して 「黙れババア」 などと荒らしコメントを書き込んだネットメディア局長らを有する自民党様におきましては、くれぐれも勘違いなされないようお願い申し上げます。

Written by 荒井禎雄

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