TABLO編集長・久田将義 偉そうにしないでください。

ピエール瀧容疑者をかばうあまりの「コカイン堂々とやろう」と言ってしまう風潮のダサさ|久田将義

2019年03月15日 コカイン ドラッグOKの風潮 ピエール瀧 逮捕

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drug.jpg写真はイメージです


 ピエール瀧容疑者が逮捕され、コカイン使用を認めました。それによって瀧容疑者の映画やドラマが自粛されるとの見方がほとんどで、恐らくそうなるでしょう。

 しかしコカインだけでなく逮捕者の出演している映画がダメなら、ハリウッド映画なんかダメなのばかりになってしまうじゃないですか。ナンセンスです。新井浩文被告出演の名作「百円の恋」はhuluで見られましたが、ああいう名作を埋もれさせてしまうのはもったいなさすぎです。huluの判断は非常に良いものです。

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 が、だからと言って医療大麻以外(これは別に論じるべき。嗜好品ではないので)のドラッグ使用はOKと大っぴらに言うのはカッコ悪いです。「何開き直ってんの」あるいは「堂々と言うものではない」です。

 嗜好という意味ではタトゥー、刺青と似ています。基本、ミュージシャンや俳優のタトゥーには特に何も感じません。またそれを、夏になるとどうしても半そでになるのは仕方ないですが、堂々と見せびらかすのは僕はそんなに好きではありません。なぜならタトゥーを見るのが嫌いな人がいます。中高年の女性に多いと思います。

 例えばタバコが嫌いな人の側で、置きタバコをしますか? 嫌いな人がいたら控えるべきでしょう。それがマナーというものです。
 以前原稿にしましたが、全身刺青(ドンブリと言いますが)の彫師、ヤクザが言っていました。「自己満足の世界ですよ」と「他人に見せるものではないです」。これが嗜みです。


Tattoo.jpg狼の刺青


 刺青を入れている同士が集まると、「この柄、いいですね」とか「隠し彫りでこんなの入れているんですよ」という会話が始まります。しかし、そこには刺青が嫌いな人はいません。気を遣っています。

参考記事山本KIDさんはわきまえていました 刺青裁判で彫師に逆転無罪 山本KIDさんに学ぶタトゥーを入れている人の嗜み | TABLO

 しかし、ピエール瀧容疑者をかばう余りなのか、勇み足をしている人がたまにいます。「コカイン堂々とやろう」みたいな風潮です。勘違いしていませんか? 前記の和彫りをドンブリで入れている裏社会の人間の方が、よほどTPOをわきまえています。その人たち以下です。いちいち、堂々と言うものではないです。

 和彫りの人間は夏でも長袖を着ています。「自己満足の世界だから」です。同好の士で見せ合えば良いものです。

 医療大麻を除く大麻、コカイン、ヘロイン(覚醒剤)も同様です。やってしまったものは仕方ないし、やれば良い。その代わり代償を覚悟しなければなりません。自己責任です。
 また、数多大勢のミュージシャン、芸能人、俳優(一般人に蔓延している問題はここでは別です)が嗜んできた歴史があります。が、調子に乗って「こんな有名人もやっているんだから」と声を大にして言うものではないでしょう。

 どこか勘違いをしていると思われます(タトゥー、刺青は僕は自己責任で肯定派です)。その自覚がない、嗜みがないのは本当にダサいですね。(文◎久田将義)

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