タピオカだけじゃない 平成を席巻した海外から上陸した三大スイーツを覚えていますか?|中川淳一郎

「海外から伝わった良く分からないスイーツ」が流行っていた

1990年のティラミスブームの頃は日本にいなかったため何もその時の状況を知らないのだが、1993年、大学1年生の時にやってきたナタデココブームについてはよく覚えている。何しろテレビや雑誌が一斉に取り上げ、飲料メーカーもナタデココ入りの缶ジュースをこぞって出し始めたのだ。

ナタデココ……なんでこんなもんを有難がっていたのか……(写真はイメージです)

ココナッツから作る固い食感と低カロリーさで人気となったが、ゼリーの中にナタデココが入る商品も登場するなど、あれは完全に一世を風靡したといえよう。この時、「ナタデココ」というあまりにも特殊的すぎる名前勝ちしたのか、翌年やってきたのが「パンナコッタ」である。

テレビやラジオに登場するオッサンキャスターの間では「ナンノコッチャ」と言うのが流行っていた。かと思えば、翌年はフランスから「カヌレ」がやってきて、私の通う大学の近くのスイーツ店(当時はデザートと言っていた)にも怪しげな茶褐色のカヌレが置かれ、平気で一人8個買うなどしていた。

昨今のスイーツはかき氷もそうだしタピオカミルクティーもそうだが、いわゆる「インスタ映え」がその人気の要因となっているが、平成初期の頃の人気スイーツの場合は、「海外からやってきたワケの分からない名前」がヒットの要因だったのでは、と思うのだ。

参考記事:覚えているだろうか「女子大生ブーム」を 私が完全に乗り遅れた原因は“西武線のせい”だ|中川淳一郎 | TABLO