大手メディアまでが毒されるヘイトの病根 差別を煽動する雑誌に市民権を与えたのは誰か|青木理

代表的なのが、新聞に毎号派手な広告を掲載する複数の月刊誌である。どんな形でも宣伝になるのは避けたいので誌名は記さないが、そのうち1誌の最新号の特集は「韓国という病」。批判された『ポスト』の記事見出しと相似形であり、そこには「反日で韓国は滅びます」「反日大統領の勘違い」「韓国の肩を持つ反日日本人」といった記事が並ぶ。

もう1誌は「さようなら韓国」などと題する別冊を出していて、その見出しを列挙すれば、「韓国人はなぜウソつきなのか」「文在寅に囁かれる『認知症』疑惑」「日本人と韓国人はまったく違う民族」……。

本来なら引用したくもない(引用すべきでもない)見出しを鼻をつまんで引き写したが、最低最悪という表現でも生ぬるいくらいのクズっぷり、明々白々たる差別扇動ヘイトの典型がここにある。

参考記事:能町みね子×吉田豪 対談『ヘイトとフェイクニュース』を語る|第一回 「あなたの正義」を疑え | TABLO