ゴーン被告逃亡劇は日本政府黙認の下で実行された可能性を探る ゴーンが握っていた“情報”とは
握られていた弱み
フランス司法当局は、昨年1月11日にJOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長(当時)の起訴に向けて捜査すると発表。
オリンピック期間中に皇室とも関係のある竹田氏が起訴されて、身柄の引き渡しを要求されれば、日本政府のメンツは丸潰れだ。また日産の村山工場跡地が、立川市に本拠を置く宗教法人『真如苑』に譲渡されている。
この取引に元総理夫人など政治家の親族が関わっていると言われる。安倍首相の親族の名前まである。菅義偉官房長官とも関係が深い日産の経営者だったゴーン被告が、裁判中に知り得た情報を公開していけば、安倍政権もダメージを受けかねなかった。
一方、フランス政府にも弱みがあった。
黄色いベスト運動以降、フランス国内は、政府への抗議デモが頻繁に起きている。ゴーン被告の逮捕に拍手喝采したのは、日本人よりも、むしろフランスの勤労者だった。フランス当局が、竹田氏を起訴して日本政府に揺さぶりをかけようとしても、フランス国内から「富裕層を守る為なら、何でもありか」と、反発される恐れがあった。
いずれにしろ、日本側が本気でゴーン被告を監視していれば、後に韓国大統領になる金大中氏を日本のホテルで拉致し、海洋上で遺棄して殺害しようとした韓国船に対し、海上保安庁のヘリが警告したように、空港を飛び立つゴーン被告のプライベートジェット機に対し、自衛隊機が着陸を命ずるぐらいは出来たはずだ。(文◎橋本征雄)
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