ゴーン被告逃亡劇は日本政府黙認の下で実行された可能性を探る ゴーンが握っていた“情報”とは

世界が注目した日本の司法制度

西川廣人社長は、2018年11月22日にゴーン被告の会長兼代表取締役の解任を発表。2019年1月に東京地検はゴーン被告を特別背任罪で追起訴。

一方、東京地裁は3月5日に保釈決定をする。東京地検は「保釈条件に実効性がない」と反発した。検察庁と裁判所の間で、海外メディアの人質司法(再逮捕を繰り返し、容疑を認めるまで長期間拘束する)への批判に対する立場の相違が見られた。

東京地検特捜部は、4月4日に特別背任容疑で4度目の逮捕を行う。4月23日の日仏首脳会談でフランスのマクロン大統領は、安倍首相にゴーン被告の処遇について善処を求めたと伝えられる。この間にゴーン被告は、日産の取締役を解任され、日産からゴーン被告を追放する目的は達成された。

だが、今年4月に予定されていたゴーン被告の裁判が始まると、政府や検察庁にとって好ましくない事態になる雲行きだった。強引な再逮捕と追起訴を行った結果、ゴーン被告の不正行為とは別に、日本の裁判制度が国際的に注目を集め、批判される恐れがあるからだ。

人質司法もそうだが、起訴されれば有罪率99.9%というのは、国際社会から人権無視の独裁国家と受け取られかねない。日本の刑事裁判の有罪率は、中国やロシアよりも高い。密出国したゴーン被告が「日本の不正な司法と戦う」と宣言したのにも理由がないわけではなかった。

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