今月通算4度目の訪朝を果たした元NBA選手のデニス・ロッドマン。AP通信が関連して興味深い報道をしている。AP通信はロッドマンの訪朝理由について、「(北朝鮮が)彼に名声とカネを与えてくれるから」と表現した。元NBA選手といえば羽振りがよさそうに聞こえるが、実際はそうでもないのだという。
今回、ロッドマンと同行した元NBA選手ら8人は、経済的に行き詰った状態にあるという。ロッドマン自身は2000年に引退した後、財産を食いつぶし、一時は破産寸前にまで追い込まれていた。それを理由に離婚した妻の元にいる子供の養育費の支払いも拒否している。
北朝鮮へ同行した元NBA選手ケニー・アンダーソンも現役時代に6500万ドル稼いだが、いまではほとんど財産がない。同じくクリフ・ロビンソンも自己破産を申請したばかり。1億ドルプレーヤーだったビン・ベイカーは経営していたレストランチェーンを畳んだばかり。今回同行した元NBA選手では現在、牧師をしているスリーピー・フロイドだけが、比較的まともな生活をしている状態だという。
これまでロッドマンの訪朝スポンサーだったアイルランドのブックメーカー、パディ・パーティーも、金正恩政権が張成沢(金正恩の義理の叔父で北朝鮮ナンバー2とされていた)を処刑したことについて、国際的批判を受けていることを理由に昨年末、スポンサーから降りることを公表した。AP通信は今回の訪朝に際して、ロッドマン一行は北朝鮮から金銭的な援助を受けているのだろうと報道している。
Written by 李ソヨン
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