タオルで顔を隠す女性たちを報じる新聞Kaosod(https://www.facebook.com/khaosod/videos/2947621178588155/)
タイ・バンコクのラマ9世通りにある、日本のソープランドに相当するマッサージパーラー「ビクトリア・シークレット」が18歳未満の女性に売春をさせているとの訴えを受け、1月12日、司法省特別捜査局(DSI)と陸軍が裁判所の捜査令状を得て急襲したと新聞KaosodやMatichonが報じています。
「ビクトリア・シークレット」の建物は5階建てで1階には客が女性を選ぶ豪華な空間があり、3〜5階に浴槽付きベッドルームが200部屋ほどある構造になっています。DSIと陸軍が捜査に踏み込んだ際多くの利用客がいたことから施設に営業休止を命じ、客を全員退去させました(客は罪を問われない点が面白いですね)。
「ビクトリア・シークレット」は適法に登録された事業所ですが、隠れて売春を営んでいる点が違法ということです。
当初は店内で見つかった女性は80人と見られていましたが、鍵がかかったメイク室に隠れていたなどで最終的に113人になりました。タイ、ラオス、カンボジア、ミャンマーと国籍多彩で90%がミャンマー人でした。うち10人が身分証不所持のため年齢が確認できませんが、その中に18歳未満がいるとDSIは踏んでいるようです。
DSI長官は、今回の事件捜査は女性保護基金からのミャンマー人の女の子を助けてほしいとの訴えによるもので、1年前からの調査によると、18歳未満のミャンマー人処女女性をタイに連れて来て「水あげ」をしてから「ビクトリア・シークレット」で働かせるルートができていたと語っています。被害者への聴き取り調査から最年少で12歳の女の子が売春をさせられていたという情報も掴んでいると述べました。
蚊帳の外に置かれた感じの警察は、首都警察長官が、所轄署の不手際を問うべきかどうかは、DSIの捜査の結果を待ちたいと語っていますが、「ビクトリア・シークレット」から見つかった帳簿類からは、警察や国税庁職員がサービスを利用した証拠が多数発見。ある者は割引を受け、職位が高い者の中には100%割引された例もあり、癒着が疑われ相当旗色が悪い状況です。
ただ、帳簿に記載されたのは職位だけで氏名が残されていなかった点は、警察にとっては命拾いになったかもしれません。しかしながらDSIの捜査の行方次第では無傷では済まない可能性も残されています。いずれにしても捜査の進展を待つしかありません。
マッサージパーラーは一昔前には日本人駐在員にも人気のスポットでしたが、昨今ではタイ人女性が働く場として敬遠することからクオリティーを維持できず急速に衰退しつつある業態です。今回の事件がきっかけとなり、さらに衰退することは避けられない状況です。
取材・文◎赤熊賢
【関連記事】
●【最悪の事件】16歳の娘が乱交物のビデオに出ている...! 誘拐犯を逮捕して判明したおぞましい"家族の形"【閲覧注意】