タイへ旅行に行ったことのある人なら、タイ国民が敬愛し2016年10月に崩御したプミポン前国王(ラマ9世)の肖像画が描かれた紙幣を手にしたことがあるかと思います。
この度、服喪期間も明け、ワチラロンコン新国王(ラマ10世)の即位式が2017年12月に行われたことから、紙幣も新国王の肖像画が描かれた新紙幣が発行されることになりました。
新紙幣(第17図案券)の券種は、現行紙幣と同じ20、50、100、500、1,000バーツの5種類。サイズも現行紙幣と同じです。
そのうち20、50、100バーツ紙幣は現チャックリー王朝創始者ラマ1世が王位に就いたチャックリー記念日の4月6日に先に発行され、500、1,000バーツの高額紙幣については、ワチラロンコン国王誕生日にあたる7月28日の発行となります。いずれも発行日に金融機関で交換が開始されます。
どの紙幣も表面には、空軍の正装で勲章を佩用したワチラロンコン国王の肖像画が描かれています。裏面はチャックリー王朝の歴代国王がラマ1世から2人ずつ、20バーツ紙幣から順に描かれたデザインで、1,000バーツ紙幣には前・現国王の2人が登場しています。
タイの紙幣の表面には、財務大臣と中央銀行総裁の署名と職位が印字されるのですが、実は公開された1,000バーツ紙幣のサンプルだけ財務大臣が「財務顧問官」となっていたことからナゾを呼んでいました。この点について3月11日に中央銀行は、実際の紙幣では他の紙幣と同様に「財務大臣」と記載されると説明していますが、サンプルをデザインした際のミスだった可能性も捨て切れません。
なお新紙幣の流通後も現行紙幣は使えますが、約3年で新紙幣に全て置き換えていくとのことです。
そこで収集家の間では7桁の通し番号の並びが綺麗だったりゾロ目だったりする現行紙幣の値段が高くなると予想されているようです。とくにタイで縁起が良いとされている数字「9」が頭か最後尾にある通し番号の紙幣は使わずに取っておいた方が良いとの話です。
タイ旅行で残った紙幣をチェックしてみるのもいいかもしれませんよ。(取材・文◎赤熊賢)
【関連記事】
●バンコクで行われた「売春業」の女性・男性・オカマへの聞き取り調査の結果がすごいことに!
●運転資金は7万円! 両脚の付け根までスリットの入った「変なパンツ」が大流行の兆し
●Jリーグ開幕戦 サンフレッチェ広島と札幌コンサドーレに移籍した「タイの英雄」を凌ぐ人気となった本田望結(13)