犯罪史に名を残す未解決事件には人々を惹き付けるなにかがある。様々なメディアで定期的に特集が組まれては人気コンテンツとなっているが、今回新たに注目を集めているのは、小説投稿サイトに寄せられた作品。
昨年8月には中国で発表されていたミステリー小説の内容が、22年前に発生していた未解決事件と酷似しているという指摘から捜査が進められると、実際に小説家が真犯人だったという事件が世界的な話題となったが、今回の作品がこのような事案から着想を得たのかは不明。
投稿された作品のタイトルは
「府中三億円事件を計画・実行したのは私です。」
その名の通り未解決事件の代名詞的存在である三億円事件を題材とした、真犯人の告白という内容だ。
事件の共犯者でもある妻の事故死をきっかっけに真相を語り出すという導入だが、この売り出し方と真偽を巡っては議論も加速することに。
「三億円事件の犯人になろう」
「電車男(笑)みたいにヤラセの仕掛け人がいるんだろ」
「ガキが書いたような文章だったぞ」
「露骨すぎる宣伝」
「途中まで読んだけど、あんまり事件とは関係なさそうだよな」
「信憑性はある 六割くらいだが」
「当時の写真のような「物証」もなし。 嘘松」
「次回「私が世田谷一家殺害事件犯人です」 ご期待ください」
「主演:藤原竜也 まで見えたわ」
実際の真犯人であると信じる声も多いが、それを凌ぐほどに懐疑的な声も多く寄せられている。
また、フィクション作品であった場合罪に問われないのかという怒りの声もあるが、そもそも創作小説投稿サイトへの投稿作品という点、作者も事実やノンフィクションと断言していない点からも難しいところにあるだろう。
もちろん矛盾点を洗い出し指摘する情報を列挙するものもいるが、逆に信憑性に値する情報を列挙するものもいるという具合になっている。いずれにせよこれだけの賛否両論が出されることになっているということは、作品自体に魅力があるということ。一方で、多くのものが「ノンフィクション」と疑わない点について、今後作者はどのような発表を行う予定なのだろうか。(文・編集部)
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