愛媛のご当地アイドルが所属事務所社長のパワハラで自殺して、遺族が事務所を提訴したとの報道がされています。
※本サイトでも2度にわたって記事を掲載
学業と仕事の両立から辞めようとしたら、違約金を一億円もアイドルは請求されたと遺族は訴えているようです(事務所社長は否定)。
ご当地アイドルの悲劇はどのようにしておきたのでしょう。ご当地アイドルのかかえる問題点を探ります。
「日本テレビがご当地アイドルの甲子園的なイベントを汐留で定期的に開催する等、ご当地アイドルはブームになっています。地元の有力者が山っ気で始めたものが多く、地方活性化を担う救世主と近隣の住民が錯覚することから、主宰者は、自らを神格化し、傍若無人がまかり通るというパワハラの土壌は十分にあります。」(音楽プロデューサー)
今回の悲劇を招いた被告事務所の社長も割烹料理店のお坊ちゃんで、地元の名士のようです。
「アイドル事務所事業を地方活性化、地方振興の助成金、補助金狙いの起業というケースも少なくありません。公的資金を継続的に引っ張るためには、継続した事業実態が必要となります。興業の売り上げの他に、助成金や補助金を狙うにもアイドルグループのメンバーが辞めずに定着するのも必要だと思われます」(助成金コンサルタント)
運営側の一億円の請求が本当なら、助成金等の皮算用と迷惑料の加算をしていたのでしょうか。それにしても、もし一億円の請求をされたら、その10代の女の子からすれば、「脅迫」に近いかたちに受け取れたのではないでしょうか。
「プロデュース、レッスン、レコーディング等を元メジャーアーティスト等の人材に委託することで、かなりコストもかかります。芸能はただでさえ、待機時間、準備時間等拘束時間が長く、ブラック企業的な状況になりがちです。芸能の仕事出身ではない地方のお山の大将に理不尽に振り回されている音楽プロデューサーもたくさんいます。アイドル自身のストレスは、想像を絶すると思います」(音楽制作会社幹部)
地方活性化の希望の裏に、自殺という悲劇で若者の未来を奪うようなことががあってはなりません。最後になりましたが、人生これからという時に、不幸にして亡くなった女性のご冥福をお祈り申し上げます。(文◎冴島奈穂美)
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