フリーランスの会見参加はけっこう大変なんですよ。だいたい自民党は入れてくれないし(大手メディア記者は入れるが)、外務省も「週一以上の会見参加の要件を満たす人がいない」という勝手な規則(知らんがな)を作ってメディアパスを廃止し、会見の定期通知もなくなりました。
そもそも岸田文雄外相は官邸でのぶら下がりが多く、外務省内での会見なんてあまりないんですけどね。そして官邸でぶら下がりなんてやられては、こっちは参加すらできません。要するに門戸を閉じているわけですよ、外務省。再度鎖国するつもりなんでしょうかね。
それはともかく、私が「これだけは門戸を閉じさせないぞ」と頑張って参加しているのが官房長官会見。週に一度、金曜日午後だけ入ることを認められています。
とはいえ、民進党など野党の動向も見ないといけないので、菅義偉長官の動向だけ追っているわけにはいかない。質問は基本的に官邸に入ってから考えます。
11月18日は「ドナルド・トランプ次期大統領の孫娘のアラベラ・ローズちゃんについて」。アラベラ・ローズちゃんはトランプ氏の長女のイヴァンカ氏の長女で、いま流行りの「PPAP」がお気に入りの様子。イヴァンカ氏のインスタグラムで歌って踊っているところがアップされていましたね。
まあ可愛いっちゃ可愛いんですけど、幼児が寝る前などによくやる適当に歌って意味なく跳ねまわるヤツ。大人がやろうものなら、「あいつは頭がおかしい」と隔離されそうな"パーフォーマンス"です。
でも次期大統領の孫がこれをやるということに意味があって。会見では「誰が一番親日家だと思うのか」なんてまどろっこしく聞いちゃいましたが、要するに「長官はPPAPをご存知か」と聞きたかったわけで......。
そこで菅長官はなんと答えたのか! にこやかに「皆さんから人気があるということは承知していました」と。
いや、PPAPについて答えてよ!でも官房長官会見で正面きって「ご存知か」とも言えず......。もし長官から「PPAP?知りませんね」との返答が返ってきたなら、「PPAPですよ!TPPじゃないですよ!」「ビルボードにチャートインしたんですよ!クールジャパンですよ!」と突っ込めたはずだったのですが......。
ということで、「想定問答」まで頭の中で作っていたのに、見事に滑ってしまった! 次回の会見では、もっと頑張ろうっと!
Written by 安積明子
Photo by ピコ太郎/PPAP
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