千代田区長選の取材に勤しんでいたら、すっかり国政がご無沙汰になった感じがします。たった1週間程度でしたけどね。
そんな中で飛び込んできたのが、日本維新の会から元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏が次期衆院選に出馬予定という話。千葉1区から出るそうですが、マジですか?
だって長谷川氏といえば昨年9月19日に「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理と言って泣くならそのまま殺せ!いまのシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」などという物騒なタイトルのブログをアップし、大炎上させた末にお仕事を失った人ですよ!
もしかしたら日本維新の会は、そんな長谷川氏を擁立することで「炎上商法」を狙っているのかもしれません。なんていっても千葉1区では、2012年の衆院選で日本維新の会(当時)の田沼隆志氏が4万4668票を獲得して復活当選していますし、みんなの党も候補を立てて2万7089票を獲得しています。みんなの党の代表だった渡辺喜美氏が日本維新の会に参加した今、両方の票を足せば7万票以上!うーん、でもそんなにうまくいくかなあ......。
というのも日本維新の会、大阪以外は本当に元気がありません。1月29日に行われた北九州市議選では7選挙区で全敗し、議席を失っています。7月の東京都議選でも独自候補を擁立しますが、「獲得議席はゼロ」と囁かれていますし。そのカンフル剤が長谷川氏だとすれば、すごい冒険ですね!というよりも、なんとリスキーな!
だって出馬の一報が流されるや否や、ネットで見る限り否定的な意見オンリーですよ。2月6日に千葉県庁で開かれた記者会見では、同席した馬場伸幸幹事長が「踏み外すことがあったとしても謝罪をして反省をすれば、再チャレンジする機会を与えられても当然ではないか」と言ったそうですが、それってもしかして「国会は矯正施設です」という意味でしょうか。
別に長谷川氏のケースに限りませんが、こういうのは多くの国民から「国会は失敗した人間の再チャレンジの場かよ!」と怒りをかうこと必然です。
再チャレンジや反省を示す場なら、他のところでしていただいたいですね、たとえば人工透析の患者さんをサポートするボランティアとか。もっとも患者さんから、「あんたのサポートはいらん」と断られるかもしれませんけど。
Written by 安積明子
Photo by 魔法のように良く分かる「伝わるプレゼン」の教科書
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