オネエ絶叫...パシフィック・リム監督はタランティーノの劣化キモオタ版:シネシネ過激談

2013年08月21日 アニメ オタク ハリウッド 映画

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 オネエならではの歯に衣着せぬ物言いで話題の映画をぶった切ってもらおうというこのコーナー。

 題して「ドモホルンのシネシネ過激談」。今回の作品は話題のハリウッドSF怪獣映画『パシフィック・リム』。それではどうぞ。

 

※ネタバレはありませんのでご安心ください。

 

――ではネタバレ最小限で「パシフィック・リム」を語ってください。

「ハリウッドのキモオタをさぁ、日本のキモオタにも見習って欲しいわよ...。コミケに徹夜で並んでる場合じゃないわよ」 

――嘆き節からのスタートですね。なんだかパシフィック・リムのポストカードまで抱えちゃって...。

「そんな羨望の眼差しで見つめたってあげないわよ! コレ入り口でもらったのよ。こんな気遣いまで出来るなんてハリウッドのキモオタは凄いわよね~」

――そんなにギレルモ・デル・トロ監督をキモオタキモオタ言わないで下さいよ。ちなみにポストカードはいらないです。

「そんでね、芦田愛菜ちゃんの存在感! これ凄いわよ。セリフ無しの涙だけで魅せるのよ~! しっかし、あの子を叩いてる大人たちってなんなのかしらね? それこそ怪獣よ! 最低に薄汚いカイジュウよ! ネタだとしても絶対にやっちゃダメよ!」

――あんな大人びた演技してますけど、実はまだ幼いですもんね。批判ニュースなんかみたら確かにショック受けちゃいますよね~。ところで、作品の内容に全く触れてませんが。 

「もうね、大まかな概要は実写版エヴァンゲリオン。それにゴジラやらマジンガーZやら鉄人28号やらって要素が散りばめられた感じ。タランティーノの劣化キモオタ版ってとこかしら」

――その説明だと良いのか悪いのか全くわかりませんよ......。

「楽しんで見れるわよ! へぇ~! 外人の綾波レイに対するイメージって菊地凛子なんだ~! って。髪の毛も関口宏みたいに部分白髪っぽく青いのよ」

――その説明も楽しいのか楽しくないのか全くわかりませんよ......。

「しかし、このキモオタ、今の日本にビシっと言ったわよ『原発を動かせ!』って。敵の電磁パルス攻撃で電子機器が壊滅するんだけど、『コイツの動力は原子力です』って1体だけ戦いに挑むのよ。しかも、最後はこの原発エンジンを原爆として利用するのよ。あれは確実に日本に対して『原発はこれだけ有用なんだ』って言ってるわね。これ、自民党公認映画にしたらどうかしら」

――え?そんなエネルギー思想なんかも含まれてるんですか?

「そうよ! ロシア製のロボットなんて名前が『チェルノ』よ! そんで、頭の形が完全にスリーマイル原発なの! それが案の定爆発すんのよ? 日本でやったら完全に炎上よね~」

――娯楽映画にエネルギー思想なんて意外ですね! 他にもそれっぽい所ありましたか?

「『日本で被曝した』って台詞があってさ、どう考えてもわざわざ日本って言う必要ないとこなのよ。それ見た時、あ~、外人から見たら日本って被曝のイメージなんだな~って。確かに原爆2つも落とされたうえに原発事故だもんね。ちょっと現実をつきつけられた気がしたわよ」

――結構ゲンナリしちゃいますよね。映画的な見どころはどうでしたか?

「見どころなんだけどさぁ、菊地凛子の日本語がカタコトなのよ! なにアイツ外人ぶってんのよ!! 英語は流暢にしゃべるくせに日本語がカタコトなのよ! どういうことよ!!」

――全然見どころじゃないじゃないですか......。ロボットとかSF描写はどうでしたか?

「SF描写は結構~稚拙よ。でも、それを補うキモオタならではの勢いが感じられるのよ。キモオタの造った学生ムービーって最高に気持ち悪いんだけど、作った側の脂ぎった満面の笑みが浮かんでくるじゃない。ダブルピースでテッカテカのツラが。『俺達やりきりました!! 良かったでしょ!! ドゥフフフフフ』って。口の端から泡飛ばしながら。あの『やり切った感』がモロに出てて何も言えないのよ」

――なるほど~。一種の爽快感みたいな?

「脂ぎってるって言ってるじゃない!」

――じゃあ「カイジュウ」はどうでしたか?

「ハリウッド版のゴジラにエイリアンを混ぜた感じかしら。ハリウッドの人って好きよね~。ほら、あの敵を威嚇する時、口の周りがパカっと開いて「ピキュエ~! フショォォォ! クワァァァァッ!』」

――分かります分かります! 分かりますけど、それを手と口だけで見事に再現しないでくださいよ。喫茶店で。気持ち悪い......。

「でもさ、最近って地球滅びてばっかだけど、エイリアンの質が酷いわよね。この映画の中でさ、凄く好きなフレーズがあるのよ。前半にあったストーリーとは全く関係ない一言なんだけど、『そんなカイジュウとの戦いもやがてショーになった』って。そうなのよね。もう今の娯楽が飽和した世界で人類を熱狂させられるショーなんて、これくらいしかないのよ。だからエイリアンに知的生命体なんて概念はもういらないのよ」

――そもそも知的生命体じゃないと地球に来れないと思いますけどね......。

「今回の『カイジュウ』は別次元の宇宙からエイリアンが地球人駆除に送り込んでる『兵器』って設定なんだけど、操ってるエイリアンも『インディペンデンス・デイ(1996年公開)』と同じようなヤツよ」

――それはちょっと残念ですねぇ。

「残念なのはもう一つあってさ、エイリアンたちは恐竜時代にも来てて、在来種を滅ぼして移り住もうと思ったけど、大気が綺麗すぎるから汚染されるまで待ってたとか言うのよ......。もう『平成狸合戦ぽんぽこ(1994年公開)』の世界じゃない......」

――なんだかエイリアン側に残念な部分が多そうですね。

「そうなのよ!『2001年宇宙の旅(1968年公開)』のエイリアンを見なさいよ。あれって未知なる知的生命体が人間の脳に宇宙の真理を一気に見せたのよ。それを見せられた人間が宇宙の一部になるって選択をしちゃったわけじゃない。あの知的具合! あんな演出出来る? 今のエイリアンなんて古代ローマ人が勇者と戦わせるためにコロッセオに放ってたライオンと一緒よ」

――わ! 意外にも知的なコメントじゃないですか!この勢いで知的に締めちゃってください!

「ピキュエ~! フショォォォ! クワァァァァァァッ! プシュウウ!」

――もう! 気持ち悪いうえに知的と真逆!! ありがとうございました。



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Written by ドモホルンのシネシネ過激談

Photo by Pacific Rim/Sony UK

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