「佐々木健介夫妻の評判は悪いが今回は援護する」タブー視されるプロレス界かわいがり事情

2013年09月12日 スポーツ プロレス 佐々木健介

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 日刊ナックルズでも吉田豪氏がSKこと佐々木健介の弟子かわいがり問題について触れていたが、この問題についてSK擁護とも取れる意見をぶつけてきた男がいる。

 それが誰かというならば、先日アップされたダイヤルQ2ネタにも登場した松本和彦(AV監督)だ。松本氏は以前から若手レスラーに飯を食わせたり、稼げるバイトを紹介したり、コスチュームを作ってあげたりと、タニマチ的に面倒を見てきた人物なのだが、彼いわく「SKの人間性にも問題あるだろうけどさ、プロレスなんて特殊な業界でそれを言ったらキリないじゃん?」という。

 以下、松本&荒井の「日刊ナックルズ・勝手に公開編集会議」 (http://ch.nicovideo.jp/ndo)での会話。

 

 

――そういえばSKの若手かわいがりが問題になってますが、松本さんこそプロレス業界に詳しいでしょう?レスラーに友人知人も多いし。

松本「逆に荒井よぉ、西川君が告発してたブログ消えちゃったじゃん? あれアメブロにHKTがかち込んで消されたらしいんだけど、専門家としてそれってどう思う?」

――え、消されたの?自発的に消したんじゃなく?

松本「HKTが名誉毀損だ事実無根だってアメブロにクレーム入れたそうだよ」

――それはサイバーエージェントが下手打ったかもなあ。西川選手にもしその気があれば、SK夫妻ではなくサイバーエージェントを訴えられる話になるかもしれない。そうなると必然的にSK夫妻も巻き込んで追い込まれる事になるかも。

松本「どういうこと?」

――だって西川選手自体はあくまでイニシャルしか書いてないでしょう? 実名を書いて拡散してるのは第三者だけで。しかも自分が被害者であるという立場で告発していただけだし。それを一方的に消したとなったら問題でしょう。事情を知ってる人間が読んだら、一発で誰が誰だか解っちゃう点が難しいところですが(笑)。

松本「ブログサービスってそんな簡単にユーザーの書いた物を消しちゃうもんなのか?」

――サイバーエージェントは特別ですよ。あそこはPV数とユーザー数、あとは芸能人ブログをウリにして広告料を荒稼ぎするスキームなので、芸能人枠のブロガーが何か言ったら優先的に動く体質です。PVと知名度とを両方与えてくれる芸能人枠と、単なる頭数合わせでしかない一般枠で全く扱いが違うんですよ。ほら、少し前に話題になったステマ騒動(芸能人達が逮捕者が出た悪質な業者の宣伝をしていた問題)も、舞台の多くがアメブロだったでしょう? 芸能人ブログはあの錬金術のキーですから。

松本「そういう事か。しかし酷い話だよな、自分が受けた被害をイニシャルで話す事も許されないってのは。でもさ、西川君の方にも覚悟の足りなさがあったんじゃないかと思うんだ」

――ボクも以前から思ってたんですが、プロレスもAVも特殊な業界じゃないですか。ある程度の覚悟を持った人間じゃないと続けちゃいけない職業というか。

松本「そうそう。例えばAVの業界でさ、日陰者だと差別されたと言い出したら、そいつが白い目で見られるじゃん? 当たり前だろって」

――白い目で見られる覚悟がないなら裸商売なんかするなよと思います。とても難しい言い方になるんですが、覚悟を決めて業界で頑張ってる人ならば応援したい、何かあったら守ってあげたいと思うんですよ。ところが、特に若い女優なんかに多いですけど、こんなはずじゃなかった、そんな話は聞いてない的な騒ぎ方をするアホの子があとを絶たないでしょう?「わたしAVを足がかりに芸能人になるの!」みたいな子。人前で裸になる商売なんだから、タレントなんかに転身できる訳がない。一般人と同じ扱いをして貰える訳がない。考えが甘すぎますよ。

松本「そういう事だよな。キミも飯島愛ちゃんみたいに! なんてそそのかされてな。逆に言うと飯島愛レベルまで成り上がった子なんて、この長いAVの歴史の中で飯島愛しかいねえじゃん」

――タチの悪いプロダクションは、平気で物を知らない若い子を騙して使い倒しますからね。業界の中にいるのに、業界の事を知らない子が信じられないくらい多いじゃないですか。

松本「プロレスの話に戻すと、AVとプロレスって業界の特殊さも似ててさ。その業界の中でしか通用しない常識があるじゃん。西川君がSKにヤラれてたってかわいがりも、一部分は当たり前のしごきでしかないんだよ」

――一般人の知らない特殊なルールが多いし、そのルールを守らないと死人が出る業界ですからね。必然的に "教育" も厳しくなる。

松本「そう、だから普段の練習とか生活の中で、素直に先輩の言う通りに動くように躾けるわけだ。事故が起きてからじゃ遅いし、そいつ自身が加害者にも被害者にもなる話だし」 

――例えばヒジやヒザを鋭角に当てちゃいけないとか、打撃を入れていい部位とダメな部位があるとか、受け身の取れる形でしか投げちゃいけないとか、関節(特に靭帯)が一瞬で壊れるような極め方をしちゃいけないとか、数え上げたらキリがないですよね。

松本「それ以外にも相手の得意技の受け方や、受けた後の作法が決まってるケースもあんだろ? 荒井もよく知ってる某選手がさ、DTさんと試合した時の話は知ってるかい?」

――DTさんて先日引退された、世界で活躍してたあの方ですか?

松本「それ。そのDTさんの必殺技を受けてさ、フォールされて動いちゃった選手がいたんだよ。3カウントは取られたけど、返そうとしてもがいて、ギリギリでダメだったみたいな演出しちゃってさ。そしたら試合直後に控室でボコボコだよ。お前はオレの必殺技を食らって動けるのか? そんなに強い選手なのか? じゃあ試してやる、って」

――必殺技の幻想を守るってのも、一般人からするとヤラセだと受け取るかもしれませんけど、それがなかったら必殺技が過激化するばかりで、それこそ本当に必ず殺しちゃう技のオンパレードになりますよね。一時期はそれが本気で問題視されていたし。 

松本「だろ? だからそういうお約束事って、選手の命を守るためにも絶対に必要なんだよ。そういうルールを叩き込むには、世間じゃ信じられないようなシゴキ方をしなきゃならない状況だってあるんだ」

――そういえば昔、日本一のレスラー・受け身の天才と言われてた某有名選手が、若手だか外国人選手だかに入れちゃいけない場所にドロップキックを入れられて、試合中に "オシオキ" したって話もありましたね。その選手は業界でも珍しい超人格者で、世間で通用する人間性の持ち主は、その選手か蝶野選手しかいないなんて言われてたくらいの。

松本「あ~あの選手もそういう話あるよな。嫌だよな、あの人のエルボーが直角に飛んできたら(笑)」

――ほら、ベイダーが腕を怪我したとか色々とブレーキかかったタイミングがあったじゃないですか? あれもその選手が試合中に躾をしたって話があったくらいですよ。あれだけ幻想を守ってた選手はあの人が最後だったかもしれない。

松本「そういやさっき名前を出した某選手さ、別の選手にもヤラかして食らわされちゃってんだよ。間の悪い子って何度もそういう失敗をしちゃうんだよな。でも表面的には空中殺法の練習中に着地に失敗して怪我したって事になってる。その時は顔面から落ちて顔の骨を折ったって発表だったけど、実は先輩にボコられてヤっちゃったんだよ。競技者としての素質は良いのに、そういうのが積み重なってチャンスをなくしちゃう選手も多い。命がけの信頼関係で成り立ってる業界だから仕方ないんだけどな」

――今からアナタを脳天から落とします。ボクを信用して身体を預けてください。行きますよ、はい! みたいな局面て、普通に生活してたらあり得ないですもんね。一瞬一瞬に、自分の命を相手に預け合ってる。

松本「それがプロレスって特殊な競技の美しさとか、尊敬される点になってるわけじゃん? でもそれが出来るようになるには、厳しい躾が必要な場合だってある。センスの良い子は一々ボコられなくても身に付けちゃったりするけどさ、特殊な業界に好き好んで入ってくるヤツって、そいつ自身が特殊だったりするじゃん? プロレスの作法以前の問題みたいな(笑)」

――なんだかSK擁護みたいな話にまとまりつつありますね!

松本「だってよ~、もっと凄い話が色々あんじゃんよ。実際に亡くなった人も大勢いるしさ。事件になったケースだってあるしさ」

――どういう事件ですか? 死亡事故とか?

松本「いやいや、ちょっと前にさ、現役のインディのレスラーが暴力団を騙って選手を脅かして逮捕されたって件があったろ?」

――もしかして某大手団体出身で、そこからインディを渡り歩いたあの人の話? 脅した相手は藤原さんじゃない方の組長で(笑)。

松本「それそれ。あれだってさ、世間からしたら脅した方が悪いって話で定着してると思うけど、実際はキッカケを作ったのはOの方なんだよ。OがNの団体の若手のTと試合で当たったんだけど、何が悪かったのか突然キツイのを入れてリンチみたいな展開にしちゃったんだ。その時はTが堪えて、ヤラれ放題で試合を何とか終わらせたんだけど、自分のところの若いのが意味の解らない私刑をされたら黙ってられないじゃん? それでNがどういう事だってかち込んだってのが事実。でもその時の方法に問題があって事件になっちゃったけどな」

――素人には試合を見てるだけじゃ解らない事って多いですよね。

松本「だろ? だから西川君もSKに酷い目に遭わされたのは解るけど、中にはそこまでじゃない話もあるんじゃないのと思う。ただSK夫妻の評判が業界的にめちゃくちゃ悪いのは事実だけどな(笑)」


NDO(日本のダメなオトナたち) http://ch.nicovideo.jp/ndo

 様々なジャンルの、何かしらの専門知識を持つ様々な業界の人間(オトナ)「ダメそうなオトナたち」による、マジメなんだかいい加減なんだか解らない情報バラエティチャンネル。毎週日曜の昼間に、日刊ナックルズの(勝手に)公開編集会議を放送しています。記事に対するご意見ご要望などありましたら、ぜひご参加ください。



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Written by 荒井禎雄

Photo by 20th Anniversary Special Edition/WOOD BELL RECORDS

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