Photo by 世界に一つだけの花/SMAP
ASKA被告が保釈された。この一連の報道の中で、どの局もASKAとジャニーズ事務所の太い関係にはほとんど言及しなかった。ASKAとジャニーズの付き合いは深い。ASKAが書く楽曲の繊細な世界観はジャニーズのそれと合致した。両者の関係はシブがき隊に始まり、少年隊、光GENJIと続いていった。
ジャニーズでは、先輩たちが歌ってきた過去の名曲を後輩たちが受け継ぐという伝統がある。では、ASKAが関わったジャニーズの楽曲は使われなくなるのか。すでにA.B.C-Zの舞台公演ではASKA事件の余波を受けて、当初は使われる予定だった光GENJIの『パラダイス銀河』が差し替えになるなど影響も出始めている。
だが、こういったジャニーズのASKA排除の動きは短期的なものと思われる。いや、そうせざるを得ない理由がある。その根拠は、ジャニーズには重い十字架があるからだ。というのも、ジャニーズ史上で最も売れた曲がSMAPの『世界に一つだけの花』という事情があるためだ。
この『世界に一つだけの花』はレコード・CDセールスで歴代9位を誇る名曲だが、これを作ったのはASKAと同様に覚せい剤取締法違反で逮捕された槇原敬之である。槇原が逮捕されたのは99年で、それから4年後の大ヒットだった。そのSMAPにしても5人のうち2人が逮捕歴を持っている。ジャニーズがASKA提供楽曲を封印すれば、SMAP最大のヒット曲も捨てざるを得ない。それは得策ではない。
いわば「外部の制作スタッフ」でしかないASKAの逮捕など、長期的に見れば何ら影響はないと思われる。『パラダイス銀河』や『STAR LIGHT』『ガラスの十代』の封印がいずれ解かれるはずだ。
「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」
Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以 来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/
Written by 平本淳也
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