岡本タブー郎 テレビのムカつく奴

ミニストップが成人雑誌取り扱いNGに!? ふざけんな!!|岡本タブー郎・連載『ざわざわさせてやんよ!』第一回

2017年11月23日 コンビニ 岡本タブー郎 成人雑誌 規制

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こんなニュース納得いかない!

今日、私が書きたいことは「ミニストップが成人雑誌を置かない」と発表したニュースについてです。まずは、この記事を読んで下さい。

ミニストップ、成人誌取り扱い中止へ 「やめて」の声で

いやいやいや、今更何言ってんのよ!

客が「不快だ」と言うからって理由になってるけど、そんなの昔っから言われてることじゃないですか。それでも500円を超えるものが売れるという甘い汁を吸おうと何かと誤魔化してきたのが今までじゃないですか! エロ本と言えども表現の自由があるとかナントカ言って出版社と取次と手を握ってきたじゃないですか!

ミニストップさん、

客のせいにするのは良くないよ!

正直なことを言いましょうよ!

とまあ、のっけからイオングループに喧嘩を売ってしまいましたが、ミニストップの言いたいことを代わりに代弁してみようと思います。このニュースの背景には大きく3つの要点があると思います。

 

1、そもそもエロ本どころか雑誌も売れない

今に始まったことではありません。出版はもうずっと不況に陥っています。明確な改善策も実践できていない。はっきり言って死に体状態です。その中でも特にエロ本が分類される成人雑誌は死んで天国に行っています。

しかも、今コンビニに並んでいるようなエロ本は、全盛期の頃のエロ本とは全く違うものです。あれはエロ本ではなく『アダルトビデオのカタログ誌』です。ビデオメーカから借りてきたアダルトビデオのスチールを並べてタイトルとキャッチを付けているものがほとんどです。同じ情報またはそれより過激なサンプル動画はネット上に無料で転がっています。いちいち付属のDVDを出してPCやプレーヤーで見る必要は全く無いのです。

こんなのを作り続けている限り、エロ本は衰退するだけです。撮り下ろしもない・オリジナリティのかけらもない雑誌に誰が500円以上のお金を落とすのでしょうか。

「もう、置かなくていっか。売れないし」

とFC店の店長が判断するのも当然ですよね。

アダルトビデオはレンタルからセルの時代になり、ビデ倫脱退などの事件を経て大きく変化を遂げました。AV業界に従事している人々の時代を見る目はとても敏感で確かなものがあります。

こんなにすぐ近くに良いお手本があるのに、エロ本は変化することができなかった。

完全なる敗北です。

 

2、コンビニが雑誌棚に頼らない営業形態を編み出した

コンビニの店舗の作り方は、たいてい入ってすぐにレジがあり、道路に面している部分に雑誌が陳列されています。立ち読みをしている人を外に見せることによって「ああ、繁盛しているんだな」とか「夜中に人がいるから怖くない」などの心理的なものを意識して作られているということは多くの人が知っていることですよね。ところが時代はもう、

そんなの関係ねえ!

な状況なんですよね。そもそも雑誌が売れないんだから立ち読みする人も少なくなっているし、立ち読みされてボロボロにならないように包装しているから尚更だし、逆にタダで読むなんて立ち読みしている人って印象が悪くね?という時代に入ってきました。これは嫌煙ブームに似ていますよね。

エロ本などの成人雑誌はコンビニの雑誌棚の一番端っこに設置されていますよね。中にはトイレに近い読みにくい場所に置かれています。出版業界ではこれを「5番棚」と呼んでいますが、この棚は疎まれているんですよ。これはもう『肺が真っ黒!』な写真をパッケージにしている海外のタバコと発想が同じです。売ってるのに、買わせないってやつですよね。

また、コンビニは前出の雑誌棚に頼らないレイアウトを新しい店からどんどん導入しています。店の真ん中から入って、奥にレジがあるような設計です。一見、万引きとか大丈夫?って構造ですが、そういったロスより売り上げがあるという研究結果が出たんでしょう。そしてそのレイアウトの中に雑誌置き場はほとんど見当たりません。

終わりの始まりですね。

 

3、東京オリナントカってやつがあるので

私はアジアしか詳しく知りませんが、海外の方から見ると日本のコンビニはエロ本が売っていてビックリするそうです。だから何だよ、これが日本だ! と言えればいいんですが、どうも日本人は「アメリカでは」「ヨーロッパでは常識」って言葉に弱い。いろんな声を無視できなくなってしまって、オリンピックが行われる頃には関東から成人雑誌は消えるんじゃないかとさえ思えてしまいます。

今海外でイオンモールが人気爆発なのをご存知ですか? 私の大好きなタイではイオンへ買い物に行こうとする人や車で大渋滞が起きているんですよ。

そんなグローバル企業のイオンの子会社であるミニストップにエロ本を売らせておくわけにはいきませんよね。私がイオンの幹部だったら絶対同じことをすると思います。

「そんな邪魔な棚はどけて、ソフトクリームを食べられるイートインを確保しろ!」

と部下に命令します。当然です。この流れを読めていなかった、策を講じてこなかった出版社側の失敗なのです。

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ところで、

ミニストップは日本国内に2200ほどの店舗があるそうです。ファミリーマートやミニストップは今までけっこう成人誌を取り扱って来ている方のコンビニです。

例えば『人妻爆乳ナイト』(仮名)という雑誌が1店舗に3冊入荷していたとしましょう。2200☓3で6600冊です。全店舗入るとは限らないので少し減らして6000冊と思っておきましょう。今の雑誌の実倍率は40%がいいところですから、2400冊は売れると想定します。1冊550円だとしても132万円ですね。今の販売規模からすると相当でかいんじゃないでしょうか。

ちなみに同じことがセブンイレブンやファミマで起きたら、被害はもう甚大です。

冒頭とはテンションが違いますが、

私が怒っているのはどっちかって言うと、

策を講じてこなかった成人雑誌側への"歯がゆさ"です。

余談ですが、

雑誌と違ってネットはコンビニのことを堂々と書けて素晴らしいなあ!

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