連載第15回：吉田豪の 「だいたい日刊で140字前後でニュース斬り」～話題の関東連合本について～

　現在関東連合本執筆中の久田さんが「僕はこの本は一行も読んでいない。一、二年後に読もうと思っている。僕にとってはそういう本だ」とコメントしたことでちょっとした騒動に発展した、『いびつな絆 関東連合の真実』（工藤明男／宝島社）。この本については、匿名の作者の正体がバレたからこれから大変なことになるかもとか『居酒屋ナックルズ』でも話題になってたわけですが、ボクが最も衝撃を受けたのは川名毅のことだと思われるKという男の、こんなエピソードだった。 「ある有名なヒップホップ・アーティストのヒット曲に、こんなフレーズがある。『俺は東京生まれＨＩＰ　ＨＯＰ育ち、悪そうな奴は大体友達――』。歌詞を知ったＫが、このアーティストを呼び出して聞いた。『悪そうな奴は大体友達って誰のことだ？　俺はお前なんかと友達じゃないぞ！』」。日本でギャングスタ的なラップをやることの困難さがよくわかるし、「大体」っていう曖昧な言い方でも許されないなんて一言ギザメンドクサス！

Written by 吉田豪

Photo by OiMax

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