月刊『創』に、秋田書店プレゼント問題を内部告発した女性編集者が事件の全容を語る記事が掲載された。例の女性編集者は「会社が不正をしていた!」、会社側は「彼女がプレゼントを着服していた!」と主張してたりで言い分が正反対なのはすでに報道されていた通りだが、ボクが気になったのはこんな彼女の主張。「思い出すのは、大地震があった2011年の3月11日頃のことです。東北があんなにひどい状況になってしまって、今、私たちには何ができるんだろうと考えた時、『これからの子供たちに、やっぱり夢や希望を与えていく漫画を作っていくべきだ』と強く思ったのです。そんな大変な時でさえも、会社は、プレゼント景品の水増しという、平気で子供たちや読者を騙し続けるような指示を与え続けました。その時も『こんなふうに子供の読者を騙す、夢のないような不正業務はやめましょう』と、私は編集長に言ったと記憶しています」って、震災とプレゼントの発送は全然関係ないよ! そして入社直後からプレゼントの不正について「それはおかしい!」と言い続けた結果、彼女はパワハラで仕事を増やされ、「残業や休日出勤を強いられました」とも言ってたんですけど、出版の世界では残業も休日出勤も当たり前! なんか、そういうところに大きなズレがある気がしました。
【関連記事】
シャブ&ASKA改めシャブ&アンナカ...『ほぼ日刊 吉田豪』
Written by 吉田豪
Photo by 創 (つくる) 2013年 11月号 [雑誌]
【関連記事】
●ジャニーズ解雇のKAT-TUN田中聖...「内部ではジャニーさんの威厳が弱まっている」
●治外法権の町で取材協力者が忽然と姿を消した...西成マザーテレサ不審死事件【続報1】
> 連載 > 秋田書店編集者の内部告発...『ほぼ日刊 吉田豪』連載62