近頃話題の能年玲奈洗脳騒動ですけど、『週刊文春』の特集記事を読んでみたら、事務所に問題があるらしいってことと、小泉今日子が異常に格好いいってことしか伝わってこなくてビックリしました。
『あまちゃん』放送開始直前、父親が交通事故を起こしたから何か迷惑を掛けることになるかもしれないと能年玲奈が詫びると「あんた、筋通したね。大丈夫、私たちみんなで守るから」と言い放つキョンキョン。撮影中に能年玲奈が誕生日を迎えると、ティファニーの3つの鍵がついたネックレスをプレゼントして「大人になるまでに、必要な鍵だよ。3つまでだったら助けてあげる。まあ、3つじゃなくてもいいけどね」と語りかけるキョンキョン。
そして、詳細は省きますけど明らかに事務所側に問題があるとしか思えない流れなのに、『あまちゃん』終了後は「玲奈の態度が悪いから、オファーが来てない。仕事は入れられないよね」とチーフマネージャーに言われて実質的に干された状態になると、『AERA 』で
「日本の芸能界ってキャスティングとかが"政治的"だから広がらないものがありますよね。でも、この芸能界の悪しき因習もそろそろ崩壊するだろうという予感がします。その時に始めても遅いから、今からチャレンジを始めている人がこれから先は活躍するだろうなと思ってます」
と言い放つキョンキョン。もともと『あまちゃん』の共演者やスタッフから能年玲奈が愛されていたことは知っていたんですけど、キョンキョンの愛は本物すぎるよ!
「私、若い人たちに向かってよりも、若い人たちを動かしている大人たちに向かって説教したい気分です(笑)。フフフ。若い子たちは頑張るしかないんだよ、頑張ってるんだよ、人の人生を何だと思ってるのよ、と。みんな一人の人間だし、一人の人格だし 、大人たちがもっとちゃんと向き合ってほしいな、と。芸能界にはしっかりした事務所もいっぱいあるし、互いの相性もあるから一概には言えないこともあるけど、やっぱり、もうちょっと大人たちがちゃんとしろと言いたいな」(『AERA』より)
そして、『SWITCH』ではこう言っていたわけです。
「例えば、(天野)春子(『あまちゃん』での能年玲奈=天野アキの母親)は過剰なほどに娘を守ろうとする。自分と同じ苦い思いを味わって欲しくないという思いが春子をそうさせる。娘を傷つけようとする敵に対して牙をむき暴言を吐き大暴れする。母親ならではの戦いっぶり。でも私の場合は、苦い思いも挫折も孤独も全て飛び越えて早くこっちへいらっしゃいという思いで能年ちゃんを見守る。まさに『その火を飛び越えて来い!』という心持ちで待っている。すぐに傷の手当ができるように万全な対策を用意して待っている」
キョンキョン自身も「こんな風にフィクションとノンフィクションが同時に起こっている不思議な体験はなかなかできることではない」と言っていたけれど、現実が完全に『あまちゃん』化していて、そのドラマに『週刊文春』も感情移入しているのが伝わってくる、素晴らしい記事でした。キョンキョンが個人事務所を立ち上げたのが、ここに繋がってくると最高なんだけどなー。
「おら、早く演技がしてぇ!」(天野アキ)
Written by 吉田豪
Photo by あまちゃん 完全版 Blu-rayBOX1
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