あれだけAKBに狂っていた小林よしのり先生が「いま面白いのは制服向上委員会!」と言い出したぐらいに、なぜかいま注目され始めている「アイドルの皮を被った政治団体」こと制服向上委員会(以下SKi)。それと同時に「SKiの黒幕は頭脳警察のPANTA」という認識も広まっているみたいなんですが、「豪ちゃん、俺の誤解を解いてよ!」とPANTAさん直々に頼まれたから、ここで簡単に説明しておきます。
そもそもPANTAさんはSKiのプロデューサーではないし、「俺は彼女たちに可愛い曲を歌ってほしいだけなんだよ!」と言っているだけあってSKiに提供している曲もロックですらないし、SKiの物騒な歌詞や方向性はプロデューサーの高橋廣行氏によるもの。SKiが脱原発の曲を出したとき、「あれは歌 詞が直接的すぎるよね。ジョン・レノンやボブ・ディランだって、もうちょっとボヤかしてたよ」と他人事みたいに言ってたのがPANTAさんなんですよ。自分は若い頃、「銃をとれ」とか誰よりも直接的なことを歌ってレコードが回収されたりしていたのに!
そして、アップアップガールズ(仮)の中野サンプラザ公演に来場して「今日は反原発のデモに誘われてたんだけど、こっちに来ちゃった!」とか笑顔で言ったりするのがPANTAさん! ハッキリ言って黒幕要素ゼロ!
で、自民党批判を歌うSKiについて「さすがにちょっと痛々しいよね」「やらされてるんだろうなあ、かわいそうだよね」と爆笑問題がラジオで発言し、SKiのメンバーが「私からすると安倍さんにゴマをすってる太田光さんの方が痛々しく見えます」「メンバーは全員、自分の意志で活動しているんですよ」と反論したことについてですが、とりあえず「やらされている」のは事実だと思います。ただ、昔は「AKBみたいになりたい、地上波TVに出たい」という思いから、「反AKB、反地デジ化」を掲げるSKiに入ってきちゃうぐらいボンヤリした子が多かったけれど、最近は「脱原発の曲を歌ったり、デモに参加したりするグループ」だとちゃんと理解した上で入ってくる、覚悟のある子が増えたのもまた事実で。
なお、SKiを脱退したメンバーとボクが話していたら「右翼ってどっちだっけ?」「右翼って天皇とかってことですか?」とか言われてビックリしたように、あれだけ政治的な活動をしていても、そっち方面の知識は全然なかった模様。「勉強しろとは言われてたんですけど、特に興味がないので」「イベントとかで言うのは全部セリフ書いて......もう一生懸命覚えて」「それか何か意見を言わなきゃいけないっていう時は、どっかのブログから引っ張るとか」とか呑気に言ってたから爆笑しました。
Written by 吉田豪
Photo by http://www.idol-japan-records.net/ski/より
【関連記事】
●炎上案件!? 実写版『進撃の巨人』を観にいってみた|ほぼ週刊吉田豪
●椎名林檎、フジロックで旭日旗をファンに振らせて炎上|ほぼ週刊吉田豪
●世間から叩かれる熊切あさ美の計算ゼロな素顔|ほぼ週刊吉田豪