ほぼ週刊吉田豪 僕がなぜこれをRTしたのか

吉田豪が選んだ2016年最大の芸能ニュースとは?|ほぼ週刊吉田豪

2016年12月23日 吉田豪

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 今年、いちばん印象に残った芸能ニュースといえば、やっぱり宮地佑紀生事件に尽きますよね! すっかり忘れている人もいそうだからかんたんに説明すると、2016年6月27日、東海ラジオ『宮地佑紀生の聞いてみや~ち』の生放送中に、宮地がパートナー・神野三枝さんを何度も蹴り、マイクでも殴って、全治約10日間の傷害を負わせたことで逮捕され、番組は即打ち切り。

 その結果、被害者の神野三枝さんがレギュラー番組を失い、公式サイトの更新がいまもストップしたままになっている(つまり、その後は活動してないっぽい)ことには同情するしかないんですけど、でもやっぱり生放送で「(突然蹴られて)痛い痛い......え、何?」「(ボコボコとマイクで殴る音が入って)なんです!? なんです!? ごめんなさい」と神野さんが言った直後、2人で仲良く「おめでと~う!」と連呼する異常放送ぶりは、いまも爆笑問題がしつこく物真似を続けるだけのインパクトがあったわけですよ。

 そんなことがあった後で、「明日のテーマは『仲良し』。僕たちみたいなテーマですね......(神野さんがスルーして)無視しやがったな」と言い出す宮地佑紀生も強烈! なお、事件後には「ここ最近の宮地佑紀生はキレやすくて番組がピリつく瞬間があった」とか「男の更年期だったんじゃないか」とか報道されていたわけですけど、本当のところはどうだったのか? いまこのタイミングで自伝『宮地佑紀生の天国と地獄』(05年/クリタ舎)を読んで検証してみました。

「バンドを組んでいたんです。僕がボーカル。そのきっかけは、声が大きいから。それまで空手と少林寺をずっとやっていて常に大きい声を出していたから、喉が鍛えられていたんです。(略)ロックバンドを組んでからは、ビートルズやローリング・ストーンズばっかり歌っていました。(略)『As Tears Go By』とか『Ruby Tuesday』とか」

 なんと! 宮地佑紀生=松山千春のフォーク仲間的なイメージだったから、空手と少林寺と初期ストーンズというその情報だけで一気に宮地佑紀生幻想が高まってきったんですが、ちょっと待て。空手&少林寺経験者が女性に暴力を振るうのは完全にアウトでしょ!

 なお、ストーンズの影響なのかバンドを組んでからは「女性関係はむちゃくちゃでした。二十一から二十九歳くらいまで、尿道炎にかからないときがなかったくらいです」とか余計な告白をしてたりもします。

 そして、『アストアロボット』のオーナーと組んで店を出したり、事業で1億円の借金を背負って「ある年から死ぬこと以外、考えてなかったんです。毎日、死ぬ場所を探していたくらいです。飲み屋に行くと、必ずそのビルの屋上までのぼってたんです」という状態になったり、そんな時期に松山千春&ジャイアント馬場と麻雀をやってたら松山千春からラジオに呼ばれるようになったりと、人間関係もいちいち興味深いんですが、やっぱりポイントはここだと思います。

 自宅ベランダを改造して『居酒屋宮地』を作り、そこで毎晩のように奥さんと「四十三度の泡盛」を「家で吐くくらい」飲んでいたってこと。おそらく、キツい酒の飲み過ぎで依存症になるぐらいのレベルだっってことなんじゃないのかなあ......。

Written by 吉田豪

Photo by 宮地佑紀生の天国と地獄―名古屋で30年間しゃべり続けた男が初めて明かす

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