昼間のナイロビ中心部。いつ何が起こってもおかしくない雰囲気が漂っている
ケニアが誇るタスカービールで乾杯
フロリダナイトクラブの門番のいかつさはハンパではない
フロリダで踊るフリー売春婦ら。ダンスはみな上手だ
寒いし、みんな黒いし、怖い......
TABLO読者の皆さん、初めまして。ゴーゴーバージャーナリストの新羽七助です。タイ在住歴は約11年。首都バンコクの安アパートでは、起床してまず水ではなく、ビールを飲んでからほろ酔いで出社し、執筆したり取材したりして、夜になるとゴーゴーでまた飲みまくるというアル中生活を送っていた時期もありました。
念のために説明しておきますと、ゴーゴーバーとは、ビキニなどを身にまとったタイ人娼婦のダンスを見ながら酒を飲んだり、席に呼んでイチャイチャしたり、気に入ったら連れ出したりできる売春施設。ベトナム戦争時代に米軍兵向け保養地だった東部チョンブリ県のパタヤが発祥の地とされています。タイ以外ではフィリピンにもあります。
話を戻しましょう。私はケニアに入国しております。東南アジア諸国連合(ASEAN)全10か国を制覇し、次なる目的地をアフリカ大陸に定めました。有識者によると、53か国あるアフリカで、素人がまず目指すべきはケニアということで訪れた次第です。
ケニアの空の玄関口、ジョモ・ケニヤッタ空港に早朝に到着。首都ナイロビの標高は1600〜1700メートルで、予想以上に寒いです。ナイロビ中心部のホテルに投宿し、さっそく街に出てみると、当たり前ですが黒人、黒人、黒人......。黒人しかいません。少し歩いただけでも治安の悪さがビンビンに伝わってきます。
履いていた靴がたまたま汚かったので、ホテル駐車場前で営業している靴磨きオヤジに磨いてもらいましたが、その間も誰かに襲撃されるんじゃないかとビクビク。まったく落ち着きません。
いかつい黒人門番の厳重なチェックを受けて...
ナイロビの街を案内してくれたのは、知人であるナイロビ在住の日本人カメラマン。学生時代にアフリカにハマり、その後、ケニアに移住して早30年。私が勝手にアフリカ師匠と呼び、リスペクトしている御仁です。
ナイロビ中心部の中華レストラン「フォーユー」で会食。師匠によると、中国人客だけでなく、ケニア人客がこれほど多い中華屋は他にないとのことで、かなり盛況です。タスカービールで乾杯。ケニアの主力ブランドで、日本で言えばアサヒ、タイで言えばシンハーといったところでしょうか。キレがあり、のどごしも爽快です。
タスカーをしこたま飲んだら、歓楽街に繰り出すしかありません。ただ、夜のナイロビは特に危険なので、歩き回るのは厳禁。タクシーで援助交際ディスコ「フロリダナイトクラブ」に向かいました。
いかつい黒人門番の厳重なチェックを受け、フロリダ店内に進入すると、フロアではフリーランスの黒人売春婦らがパワフルダンスを展開しています。しばらくすると、巨漢女が許可なく私の横に座り、「一杯おごって」などと囁き、「フ〜、フ〜」と耳に息を吹きかけてくるではありませんか。おねだりをはぐらかし、手を握ったり、彼女の耳に息を吹き返したりしていると、呆れてどこかに行ってしまいました。
そう、新羽はどこに国に行っても売春婦には厳しく接しており、おごったりすることはほとんどありません。おごらずしてネタを拾うことを心がけています。ただケチなだけとディスられたりもしますが......。
翌朝、絵葉書を日本に送るため中央郵便局に行くと、その目の前になんとフロリダがありました。深夜にタクシーで行ったので、ロケーションが分からずじまいでしたが、実はナイロビのど真ん中に立地。身の安全は保証できませんが、誰でも簡単に行けることだけは間違いありません。
次回も引き続きナイロビの援交パブなどを紹介します。(つづく)
新羽七助(しんは・ななすけ)