あどけない少女に対しても、メキシコ麻薬マフィアの魔の手は襲い掛かる。刃物で途中まで切断された首を、粗雑かつ強引にねじ切る。スパッと切り落とさないことで、あえて残虐さをアピールしているようだ。
麻薬戦争の見せしめとして、またしても他律組織の2人が処刑された。向かって右の1人目はチェーンソーで生きたまま首を切断。2人目は刃物で斬首された。
メキシコにおける麻薬組織同士の抗争は、年端もいかぬ少年に対しても容赦はない。マチェテと呼ばれる中南米の農民が使用する刃物によって、少年の首はカメラの前で荒っぽく切断された。
メキシコのサルティーヨ近郊の陸橋で、吊り下げられた2体、そしてその下の路上に転がる3体の計5体の死体が発見された。遺体は目隠しされ、全身ミイラのような白い布でくるまれた状態。判明した死体は数日前に武装集団に拉致されていた。
戒律の厳しいイスラム圏では、死刑は当然のように行われる刑罰の一つ。半月刀を片手に振りかぶった処刑人は、一刀のもとに罪人の首を一撃で切り落とした。
ロシアからの自立を訴えるチェチェンだが、ロシアはそれを認めず武力鎮圧に。ロシア人への憎悪を燃やすチェチェン人たちは、泣き叫ぶロシア兵の首に容赦なく刃を突き立てて切り落とした。
イスラム圏において、不倫は重罪。不倫が発覚したとされる女性を掘った穴に入れ、取り囲んだ群衆が石を投げつける。女性に被せられた布は、見る間に鮮血で染まり、やがて女性は動かなくなる。
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殺人映像=スナッフフィルムの存在は、つい数年前までは都市伝説であり、仮にあったとしても「作り物」というのがお約束であった。
ところが、今では殺人映像はネット上に山のように溢れ、今や誰もが簡単に閲覧できてしまう時代に突入している。かつては、そうした映像がアップされるたびにネットユーザーたちは驚喜し、真贋検証まで行っていたが、それも今や昔。これだけ殺人映像が溢れる背景には何があるのだろうか?
ネット発の殺害動画で、今もっとも話題となっているのがメキシコだ。いわゆる「麻薬戦争」による犠牲者たちで、これまでに3万人以上が殺害されている。2011年に中年男性を生きたままチェーンソーで首切り処刑する動画もこのメキシコ麻薬戦争が背景にあったが、この映像はグロに慣れた人にも非常に強いインパクトを与えた。
メキシコ麻薬マフィアは、元警察官や元軍人も参加していて、軍隊並みの強力な兵器を有している。アメリカ主導でつくられたメキシコとの自由貿易協定によってメキシコ農業は壊滅的なダメージを受け、その結果、経済的に困窮したメキシコ農民たちは麻薬利権に頼らざるを得なくなった。
そのため、本意ではなくともマフィアに参加した農民も数多く存在し、挙げ句、抗争相手に対する見せしめとして拉致され、敵対メンバーによって殺害、その動画を公開されているのである。
最近では15歳の少年を斬首する動画や、同じく10代の少女を斬首する動画などもアップされるようになった。これは自分たちの権力と残虐さを誇示するために、あえてか弱い少年少女までをもターゲットにしていると言われている。
宗教対立や覇権争い、個人の狂気......ここに挙げた映像のほかにも、インドネシアのポソ地区で実行された村民虐殺映像、ウクライナの少年3人が起こした連続殺人事件の殺人記録映像、イラクやタリバンでの処刑映像などなど、拷問、処刑、死刑、リンチ、虐殺に関する「殺人映像=スナッフフィルム」は、今ではすべてがお手軽に見れてしまう。実に恐ろしい時代である。
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Written by 中田薫
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