綾瀬女子高生コンクリート殺人の主犯格・湊伸治被告が傷害罪での第六回公判で見せた“反省”と“被害妄想”

彼は裁判の終盤、吐き捨てるようにこんなことを言っていました。

「いろんな記事なんかで、更正の余地がないとか人のことを一方的に書いて…。会ったことも話したこともねえのに、どうやって今まで過ごしてきたかも知らねえのに、なんでそんなの勝手に書いてんだバカらしい」

更正、とは何なのでしょうか。

過去に重大な犯罪を犯し、再び罪を犯した湊伸治は、「更正の余地がない」人間なのでしょうか。

彼の実名は以前からネット上であげられていました。社会復帰後の彼がどのような目で見られ、どのような扱いを受け、どのように生きてきたのか、それは誰も知りません。

ただ、法廷で聞いた彼の言葉は「更正の余地がない」人間のそれではなく、更正の余地を壊され奪われてしまった嘆きの声にも聞こえました。(取材・文◎鈴木孔明)

あわせて読む:「少年法とは何か」を考えさせられた『綾瀬女子高生コンクリート殺人事件』の犯人を追跡|久田将義 | TABLO