【追悼再掲】口腔底がん余命三年宣告でもオイラは歌う! 壮絶『オナニーマシーン』イノマーの言葉を聞け|暴走対談
イノマー:20年前。ライブハウスとか雑誌とか。ライターで文章書いてたんでそういうのもでかい。
平野:そこいらの時代で培った人間関係なんだ。この20年、ずっとどっかでオナマシを支えてくれてるという話もあるよね。ほんとはね、オリコンで勤めて カミさんを大事にしてればこんな風にはならなかったのに。でも病気とは別だよな。
イノマー:でも自分がその都度、その都度、決めてきたことだからそれはしょうがないし。あんまりそれに対してあの時ああすればよかったなってのは一切思わない。例えばこんな姿になっちゃったのも原因のひとつに過度のタバコ酒だったりするわけだけど、それでもやってきたことだからしょうがないし、後悔はしてない。
平野:池田晶子(哲学者。故人)で好きな言葉があって「命は尊いものだというけど、バカ言っちゃいけない。命は尊くも卑しくもありません。単なる自然現象です」。俺この言葉ですごい救われてるですよ。くよくよ考えたってしょうがない。自分から望んで病気になったわけでもなんでもなくてさ、生きてればそういうことがあって。これは自然の原理。これは逆らいようがないってゆう風に俺はどっかで考えちゃうんですよね。これからがあんたがちゃんと生きるのも自然の原理。完全復活するのも 、自然の原理でいけるのかいけないのかって話になってくるような気がするんですよね。
イノマー:オイラのこの状態を今の人たちはどういう風に思うか、受け止めてくれるかわかんないですし、これから何をしたら正解なのかもわかんない。だからもうやるしかない。歌、ステージもそうだしいろんなことを。もうダメだって引きこもったらそれでおしまいだし。
平野:俺だったらめんどくさいから心折れちゃうね。だって胃に穴開けられてそこから飯食ってたんでしょ? 胃ろうですよ。俺だったら頼むから殺してくれって、めんどくさくて。胃ろうを超えちゃったんだよな?
イノマー:超えちゃいましたね。鼻でゴハン食べてました(笑)。
平野:すごいよね。鼻に何日ぐらい管突っ込まれてたの?
イノマー:10日ぐらいかな。ずっと邪魔でしょうがなかった。それで新しいアルバム『オナニー・グラフィティ』のプロモーション行ったもんね?
平野:最後に。病気、癌も含めて人を裁くもんではないと。これは自然現象だと。
イノマー:そうそう、ウンコやションベンと変わんないですよ。
平野:いろんな人が「辛いね」とか、「頑張ろう」とか言うのも受け流していくしかないんだろうね。なんでお前に辛いねなんて言われたくねーよ思っちゃたりしない?(笑)
イノマー:そこまでひねくれてないッスよ(笑)。
平野:新宿ロフトの公演が終わって次のテーマは?
イノマー:次は…。
平野:結婚?
イノマー:ふふふ。あ~、でも、今年は「ティッシュタイム」って20年やってきたオナマシのイベント集大成FESを計画中ではあるかな。
平野:それまでは死ねわけにいかないな。決めたんだったら。みんな迷惑かかるからな。生き抜いてくれないと困るからね。
イノマー:そうですね。
平野:石丸元章に一声かけてくださいよ。
イノマー:お体に気をつけて。健康第一。
一同:笑
☆オナニーマシーン20周年記念アルバム
「オナニー・グラフィティ」
2018年12月5日Release
LOCA-1031
LOFT RECORDS
2500円(+tax)
iTunes Storeなど各種音楽配信サイトにて配信中!
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