総合格闘家・平本蓮選手ロングインタビュー 「人に優しく生きようと思っている」 新生K—1の申し子から「格闘技の申し子」へ
――平本選手がフェザー戦線に出てくるとかなり風景が変わると思うんですよ。ご自分でもそう思いません?
平本選手 一本の線が見えますね、勝ち進んでいく流れが。明日が明るいです。そういう意味では自分が変えるんだとは思わないですけど、現状のRIZINの構造というか、自分の力で破壊したいですね。盛り上げるとかじゃなく、俺が勝てばスターになるでしょ(笑)。
――ですから、去年お話をうかがったときと、また見えてる風景が違う気がするんですよ。
平本選手 確かにそうですね。あのときは完璧なキャリアを求めてバーッと駆け上がって行きたいっていうのがあったんですけど、もうとっくに自分を壊したから完璧じゃなくていいし。ただどうなろうが必ず頂点をつかみ取ってやるっていう自分に対しての逆襲心がすごい強くて。この試合に関して自信があるのは、どこで強いポイントを見せるかとかじゃなくて、多分、どんな苦しい展開になっても必ず自分は勝てる、自分はその逆境をプラスに変えられると思うんですよ。
――もともと大舞台を10代から経験して、メンタルも強い選手だと思うんですが、アメリカでさらに鍛えられたっていうことですよね。
平本選手 そうですね。
――それは技術もつながってるってことですか?
平本選手 技術に自信がなかった頃は多少焦ってたんですけど、いまは自信を持たせてくれる武器があるんですよね。だから自分は強いんだっていうのを見せられるっていう気持ちすね。技術もそうですけど、「型にはまってない」っていうのが一番かもしれないです。
――それと鈴木選手とキャラが全然違うじゃないですか、記者会見でちょっと笑っちゃったんですけど、ものすごく明るい鈴木選手がマイクで挨拶している時、「長いよ」って言ったら、鈴木選手が「はい」て返事しちゃったんですよね。それもまた、鈴木選手の面白いキャラだと思いました。
平本選手 あいつがその前に出てたTRIGGERでの試合がめっちゃつまんなかったんですよ。でも試合後のマイクがめっちゃ長かったんですよね(笑)。これを記者会見でやられたらキツいなと思って、長くなりそうだったから早めに切ったんですよ。どうでもいいことばっかり言うから、裏でやれやっていう話をやってるんで。
――あ。それはあの場の空気を感じて「長いよ」発言ですか。
平本選手 そうです。記者の皆さんに気を遣ったんです(笑)。