お金ちょうだい… 深夜の路地、包丁を持った男にこう後ろから声をかけられたら 裁判で語られた恐怖

被害額は金額としてはそう多くありません。しかし彼女は突然、首筋にイレズミをのぞかせている見知らぬ男に包丁を突きつけられたのです。心に刻み込まれたその恐怖心が簡単には消えるはずがありません。被害結果は重大です。

「あまりにも考えなく行動しすぎです。もう少し考えて行動してください」

裁判官の言葉は彼に届いたのでしょうか。検察官は懲役5年を求刑しました。求刑通りの判決が下されて5年の実刑に服したとすると、出所時には彼は26歳になっています。まだ十分に若く、取り返しのつく年齢です。

刑務所の中で過ごすこの5年で彼がどう変わるかはわかりません。しかし、変わらなければいけない、その自覚があればどんな人間であっても更正はできると信じています。(取材・文◎鈴木孔明)