「東京のスパイ組織」にも関係?元CIA職員スノーデンは都内近郊に住んでいた!

2013年07月22日 CIA 海外

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 国内メディアはほとんど報じていないが、米国家安全保障局(NSA)の機密文章を漏洩した容疑で米国政府が指名手配中の元CIA職員エドワード・スノーデン氏(30歳)は、東京近郊に住んでいたという情報がある。英有力紙『ガーディアン』は、香港でスノーデン氏に対面取材をして得た情報を6月10付記事に次のように書いた。

 

〈同氏は2009年、CIAを退職し、(NSAの)民間請負業者に職を得たところ、日本にある軍事基地内のNSA施設に派遣された〉

 

 AP通信6月15日配信記事などによれば、「民間請負業者」は米コンピューター大手のデルだという。

 NSA施設がある「日本にある軍事基地」となれば、米軍基地としか考えられない。これらの報道を受けて、国内メディアは「三沢基地」と報じるものが多い。しかし、米国メディアは三沢ではなく「東京」と報じている。

 

 ABCニュースは6月13日付で、〈身元を明らかにしないことを条件に情報を提供した関係者によると、スノーデン氏は周囲に東京のメリーランド大で学んだと語った〉と報じた。記事はこう続く。

 

〈ABCニュースは、メリーランド大ユニバーシティー・カレッジのアジア・プラグラムでエドワード・スノーデンという氏名の学生が、2009年夏の1学期履修したことを確認した〉

 

 同プログラムの公式サイトによれば、日本を含むアジア・オセアニア7カ国で開講していることが分かる。国内は17カ所で、全てが米軍基地だ。東京近辺では、厚木、座間、横須賀、横田の各基地が開講地として載っている。

 

 さらに『ニューヨーク・タイムズ』は7月4日付記事で、スノーデン氏の履歴書を見た複数の人から証言を得たとして、こう記す。

〈同氏がデルで働いた4年間についてはほとんど報じられていないが、前述した履歴書には、東京で働くスパイ機関のコンピューターシステム更新を担当する係官から、米国内数カ所で働く「サイバーストラテジスト」「サイバー防諜専門家」へと昇進したことが記されている〉

 

 記事にある「スパイ機関」はNSAを指す。履歴書には「東京」と記されていたようなのだ。記事によれば、そこでの任務は〈コンピューター設備のバックアップ機能を更新するプロジェクトを率いた〉という。

 

 また、「スノーデン氏の恋人が書いたブログ」と米メディアが報じるブログには、2011月8月23日付のエントリーでこうある。

〈Eと私は1年以上前、東京の近郊で地震感覚を育てるようになった〉

 注釈が必要だろう。「E」はブログで多用される符牒で、エドワード・スノーデンを指すものとみられる。「地震感覚」は「地震が起きる直前にそれを予知する能力」という意味で筆者は使っている。要は、2009年か2010年頃に東京近郊にいた二人は、米国と違って頻発する地震に驚いて、「そろそろ地震が来るぞ」とふざけ合ううちに本当に予知できるようになった、といったようなことを書いている。

 

 2012年6月11日付エントリーでは、〈私は日本では雑貨屋の隣に住んでいた〉と書く。

 これらの情報からスノーデンは東京近郊の米軍基地で働き、その周辺に住んでいたと考えた方が自然だ。そして、ある基地にNSA施設があるという情報を得た。

(以下、次号)

Written by 谷道健太

Photo by by Idea go

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