各国でキラキラネーム拡大の危機...貧困や犯罪率にも影響か

2013年08月17日 キラキラネーム 少年犯罪 貧困

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする

messiah.jpg元「メシア」ちゃんと母親のジャリーサ・マーティンさん。


 先日、米テネシー州で「メシア」と名付けられた男児に対して、同州判事が名前の変更を命じたことが大きな話題となった。これはいわゆる親が子供に常識的に考えにくい名前を付けてしまう「キラキラネーム問題」だが、何もアメリカと日本だけの現象ではない。どうやら地球規模で広がっているようなのだ。


 今年1月にはニュージーランド内務省はあまりに増える奇妙な命名に対して、これまで登録を拒否した「4Real」「ルシファー」「アナル」など77件の名前リストを公開して注意を呼びかけた。同様にドイツ当局も「インベーダー」「ウイスキー」「ウッドストック」「ヨーグルト」などの拒否リストを公表している。スウェーデンでも「メタリカ」や「スーパーマン」などの名前が却下されている。


 アジアに目を向けると、より状況は深刻だ。中国教育省が公表した「中国言語生活状況」によれば、伝統的な姓名の構造に変化が表れ、「@」や「-A」など記号やローマ字を使った個性的な名前を付ける親が出現したことを明らかにしている。韓国では竹島に遠泳した俳優のソン・イルグクが三つ子の男児に「大韓」「民国」「万歳」と名付けたことで、韓国国民の賞賛を浴びている。


 日本の場合はもはや目も当てられない。戸籍法では人名に使える漢字を限定しているだけで、その読みについては戸籍に記載されないため、まったくの自由という状態。実質的に世界をリードするキラキラネーム先進国となっているのだ。


 すでに各国では、キラキラネームが社会に与える悪影響についても研究を進められている。フィラデルフィア州シッペンズパーグ大学のデービッド・カリスト教授は1万5000の名前について調査した結果、変わった名前が貧困と犯罪に関係があるとして「あまり一般的でなかったり、異性的な名前を付けられた子どもほど、人種に関係なく少年犯罪に関わる傾向が強い」と発表。オーストラリアのメルボルン大学では政治家や弁護士の登録名などを用いた統計調査を実施。変わった名前は出世や経済活動に不利だと結論付けた。


 日本の元祖キラキラネームといえば、1993年に起きた「悪魔ちゃん騒動」だろうか。折しも時期は日本経済はバブルが崩壊し、加速を付けて不況の奈落へ落ち込んだ真っ只中だった。長らく続く不況脱出の鍵は、ひょっとして放置状態にある日本のキラキラネーム対策にあるのかもしれない。


【画像】宇宙人...小さいおじさん?イランで謎の死体が発見される



Written by 日刊ナックルズ編集部

Photo by news.sky.com

  • LINEで送る
  • ブックマークする
  • シェアする

子供の名前が危ない

今、そこに迫る危機...

amazon_associate_logo.jpg

TABLO トップ > 社会・事件 > 各国でキラキラネーム拡大の危機...貧困や犯罪率にも影響か
ページトップへ
スマートフォン用ページを表示する