事件を報じる新聞『Matichon』より https://www.matichon.co.th/news/791770
南国タイでも十二支が取り入れられており今年は戌年なワケですが、戌年に入って早々に利口な犬がSNSで話題になっていると新聞Matichonが報じています。
1月4日の19:30頃、バンコクの北隣パトゥムタニー県にある動物病院のドア前に、顔面血だらけのゴールデンレトリバーがいるのを他の動物を治療中だった獣医が見かけました。飼い主が連れて来たのだろうと思っていたところ一向に姿を見せません。
隣で自動車修理工場を営む男性も後に、血だらけの犬がどこからともなく動物病院のドア前までやって来て、足でドアをノックする仕草をしていたと語っています。
そこで犬を院内に入れて症状を確認することにしました。オスで5歳ぐらいのゴールデンレトリバーは、左目周辺の皮膚が剥がれて血だらけになっていました。恐らく他の犬に噛まれたのでしょう。鎖の首輪があることからペットである可能性が高いと見ました。
そこでワクチンと麻酔を注射した上で20針縫う手術を実施。さらに殺菌薬と痛み止めを投薬し、点滴も与えて院内で療養させることにしました。
飼い主を捜すために動物病院のfacebookにこの犬の写真と経緯を掲載すると、さすがfacebook大好きな国民性のタイ人です。翌5日には飼い主の中年女性が名乗り出たのでした。
飼い主が語ったところでは、近所を散歩中に用を足させている間、ちょっと目を離した隙に(スマホでもいじっていたのかも)、突然野良犬に襲われたため一目散に逃げ出し、行ったことのない地域に迷い込んでしまったようだとのこと。
自分でも手を尽くして行方を捜していたところ、友人からfacebookで自分の犬のことが話題になっていると聞き、動物病院を訪れたとのこと。特徴や証拠の話が一致するため、動物病院側も飼い主だと断定しました。
飼い主は動物病院側に処置を全面的に任せることになりました。傷が回復して抜糸できるまでは院内で療養させる必要があり、飼い主の元に帰るのにまだ暫く日数がかかりそうです。
どうして動物病院に辿り着けたのかが最後まで大きな謎ですが、犬自身も含め関係者の機転でハッピーエンドを迎えた結末に、新年早々の「ちょっといい話」としてSNSで話題になったのでした。
タイでは昔から犬がペットとして揺るぎない人気を誇っています。ただ、飼う人がいれば捨てる人もいるワケで、そういう人は寺に捨てに行くのがタイ流儀。そのためタイの多くの寺には「寺犬」と呼ばれる野良犬がウヨウヨしているのです。
この流儀は海外に移り住んだタイ人でも変わらないらしく、千葉県成田市のタイ仏教寺院建築のワット・パクナム日本別院(田園地帯に忽然と異様な姿を現します)でも、タイ人が境内に飼い犬を逃がしてしまって近所から苦情が殺到して困っているという話を、もう随分前に同寺の関係者から聞いたことがあります。
タイで人気の犬トップ10に入るゴールデンレトリバー、人気度の差が結末の差だとは思いたくありませんが、今回のように飼い主は最後まで責任を持って飼ってくれるといいですね。
取材・文◎赤熊賢
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