発売が終了してしまった懐かしのコミックから発売間もない新刊コミック、さらには漫画雑誌に写真集と幅広いジャンルの漫画や雑誌、書籍が無料で読めてしまうという「漫画村」。
もちろん著作物の無許可公開というだけでなく、広告収益を得ているということで再三に渡り違法性も指摘されています。
違法性に関してですが、他人の著作物を無許可でアップロードする人物に違法性はありますが、これを公開する海外のサーバを取り締まることは難しく、これまでに送られた削除申請にも同サイト管理人が応じる気配はないといいます。
また、違法にアップロードされた漫画をダウンロードせず、サイト上で閲覧するだけの行為には違法性はなく、利用者が罪に問われることはないという認識がNHK特集でも報じられると利用者には妙な安心感が広がる形になりました。
こうなると厳しい立場に追いやられるのが著作者と出版社ということになるのですが、批判的な報道や漫画家・著作者が「漫画村を潰すべき」といった言葉を発信する度に、これらが宣伝となってしまう形で利用者を爆発的に増加させるという皮肉な構図も出来上がってしまいました。
「漫画村」の利用者は昨年末の時点で23万人、さらに昨今では有料会員向けのサービスが設けられるなどやりたい放題の状況が続いていました。
これを良しとしない出版業界の働きかけもあり、いよいよ政府が国内に拠点を置くインターネット接続業者(プロバイダー)に対し、インターネット上で漫画や雑誌といった著作物を無料で読めるようにしている海賊版サイトへの接続を遮断する措置(サイトブロッキング)を実施するよう要請を出す調整に入ったといいます。
すると、漫画村利用者だけでなく規制を嫌悪する者らが猛反発。
「終わるのは日本のインターネットの間違いだろ」
「漫画村は権力者にネット規制のいい口実を与えてしまったよね」
「これで漫画の売り上げが上がらなかった時の責任は誰が取るの?」
「立ち読み厨はコンビニで立ち読みご遠慮下さいと言われたら買うのか?」
これまでに様々な挑発行為を行ってきた漫画村管理人だが、今回の規制という情報に今の所反応を見せていません。
また、今回の遮断案はあくまでも「要請」という措置で法的根拠はあません。
さらに「漫画村」の他にも2サイトが具合的な遮断候補として名前が挙げられているようで、海賊版アニメサイトや海賊版アダルトサイトユーザーが戦々恐々としたコメントを寄せています。
今回大きな騒動を巻き起こしているサイトブロッキング騒動。結局イタチごっこというところに落ち着かなければよいのですが。(文◎編集部)
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